ジェイムズ・ブルーデネル (第7代カーディガン伯爵)

第7代カーディガン伯爵ジェイムズ・トマス・ブルーデネル

第7代カーディガン伯爵ジェイムズ・トマス・ブルーデネル（1797年10月16日 - 1868年3月28日）は、イギリスの軍人、貴族、政治家です。彼は、1854年のクリミア戦争におけるバラクラヴァの戦いでの「軽騎兵の突撃」を指揮したことで、その名を知られています。この突撃は、多くの犠牲者を出す結果となりましたが、ブルーデネル自身の勇敢さは称えられ、彼は英雄として扱われました。

生涯

1797年、ブルーデネルは第6代カーディガン伯爵ロバート・ブルーデネルの息子として生まれました。オックスフォード大学クライスト・チャーチで教育を受けた後、1818年に庶民院議員に選出され、政治家としてのキャリアをスタートさせました。彼はトーリー党に所属し、1829年まで議員を務めました。

1824年、ブルーデネルは軍に入隊し、第8軽騎兵連隊に配属されました。その後、昇進を重ね、1830年には第15軽騎兵連隊の中佐となりました。また、彼は1830年から1832年までフォーファー選挙区、1832年から爵位を継承するまで北ノーサンプトンシャー選挙区から庶民院議員を務めました。

1836年、彼は第11竜騎兵連隊の中佐となります。連隊とともにインドに駐留した後、1837年に帰国しました。同年、父の死により第7代カーディガン伯爵位を継承し、貴族院議員となりました。

カーディガン伯は短気な性格で、上官や同僚との衝突が絶えなかったため、昇進は遅れました。1847年にようやく准将に昇進しています。1854年、クリミア戦争において、彼は第3代ルーカン伯爵ジョージ・ビンガム少将の師団隷下の騎兵旅団の指揮官に任命されました。バラクラヴァの戦いでの「軽騎兵の突撃」は、彼のキャリアにおける最大の出来事であり、彼を有名にしました。

この突撃は、誤った命令と情報伝達の不備が重なり、甚大な損害を出す結果となりました。しかし、カーディガン伯自身の勇敢な指揮は称えられ、彼は国民的な英雄として迎えられました。

1861年、彼は中将に昇進しました。1868年3月28日、彼は子供のないまま死去し、爵位は彼のいとこにあたる第2代アイルズベリー侯爵ジョージ・ブルーデネル＝ブルースが継承しました。

彼が愛用していた衣服が、今日「カーディガン」と呼ばれるようになったのは有名な話です。

栄典

1837年：第7代カーディガン伯爵、第7代ブルーデネル男爵、(ディーンの)第7代準男爵
1855年：バス勲章ナイト・コマンダー(KCB)
1856年：レジオンドヌール勲章コマンドゥール（フランス）
1858年：メジディイェ勲章ナイト第2級（トルコ）

家族

カーディガン伯は二度結婚しました。1826年にエリザベス・ジェーン・ヘンリエッタ・ハリデイと結婚しましたが、1846年に離婚。1858年にアデリン・ルイーザ・マリア・ド・ホージーと再婚しました。しかし、いずれの結婚でも子供を授かることはありませんでした。

登場作品

カーディガン伯は、その劇的な生涯から、多くの小説、映画、コンピュータゲームに登場しています。

小説: ジョージ・マクドナルド・フレイジャーの『The Flashman Papers』シリーズ
映画: 『遥かなる戦場』(1968年)
* コンピュータゲーム: 『アサシン クリード シンジケート』(2015年)

まとめ

第7代カーディガン伯爵ジェイムズ・トマス・ブルーデネルは、クリミア戦争における軽騎兵突撃の指揮官として、その名を知られています。彼は、勇敢な軍人であると同時に、多くの犠牲者を出した責任者でもありました。彼の生涯は、イギリスの軍事史における重要な出来事として、今も語り継がれています。

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