ジェームズ・コバーン

ジェームズ・ハリソン・コバーン3世

ジェームズ・ハリソン・コバーン3世（James Harrison Coburn III）は、1928年8月31日にネブラスカ州ローレルで生まれ、2002年11月18日にカリフォルニア州ビバリーヒルズで亡くなったアメリカの映画・テレビ俳優です。彼は45年にわたるキャリアの中で70本を超える映画や100本以上のテレビドラマに出演し、その幅広い演技力で知られています。特に『白い刻印』でのグレン・ホワイトハウス役でアカデミー助演男優賞を受賞しており、アクションや西部劇のタフな役柄で名を馳せました。

生い立ち

コバーンは、失業中の父親と母親との間に生まれ、スコットランド系、アイルランド系、スウェーデン系の血を引いていました。彼はカリフォルニア州コンプトンで育ち、コンプトン・ジュニア・カレッジを卒業後、アメリカ陸軍に入隊しました。軍ではトラック運転手やラジオDJなどの経験を経て、演技の道を志すことになります。その後、ロサンゼルス・シティ・カレッジで演技を学び、ラ・ジョラ・プレイハウスで舞台デビューを果たしました。

キャリアのはじまり

1959年、コバーンはランドルフ・スコット主演の西部劇『Ride Lonesome』に出演し、映画デビューを果たします。その後も『ボナンザ』や『弁護士ペリーメイスン』などのテレビドラマに出演し、徐々に知名度を上げていきました。1960年代から1970年代にかけては、特にアクション映画や西部劇でのタフガイ役で一世を風靡します。『荒野の七人』や『大脱走』ではスティーブ・マックイーンやチャールズ・ブロンソンと共演し、名実ともにスターの仲間入りを果たしました。

代表作と受賞歴

コバーンの代表作には、悪役テックスを演じた『シャレード』、巧みな海軍将校を演じた『卑怯者の勲章』、片腕のインディアン役を務めた『ダンディー少佐』などがあります。1966年には、ジェームズ・ボンドのパロディ映画『電撃フリントGO!GO作戦』に主演し、正真正銘のスターとなります。その後も、『夕陽のギャングたち』や『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯|ビリー・ザ・キッド_21才の生涯』などに出演し、さらに活躍の場を広げていきました。

1978年にはミニシリーズ『デイン家の呪い』に出演し、テレビに戻りますが、関節リウマチの影響で1980年代は出演作が少なくなります。しかし、2000年代に入り『ヤングガン2』や『ハドソン・ホーク』といった作品に出演し、再び映画界での存在感を示しました。特に『白い刻印』での演技が評価され、アカデミー賞や全米映画俳優組合賞にノミネートされました。

最晩年と死去

コバーンは2002年11月18日に心筋梗塞で亡くなりました。その際、彼はビバリーヒルズの自宅で音楽を聴いている状態だったとのこと。遺族には妻のポーラ、息子のジェームズ4世がいます。彼の遺骨はウエストウッド・メモリアルパークに埋葬されています。コバーンは生前、シボレーのテレビ広告キャンペーンの声も務め、その独特の声を多くのファンに親しまれていました。

日本での受容

日本語吹き替えは1960年代から小林清志が担当し、以降もいくつかの俳優が彼の声を担当しました。小林は、コバーンの声を当てる際に自然にできる役として、アニメ『ルパン三世』のキャラクターとも重ね合わせて話しています。

コバーンの多彩な演技と独自の魅力は、今なお多くのファンに支持されています。

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