ジェームズ・ラドクリフ (第3代ダーウェントウォーター伯爵)

第3代ダーウェントウォーター伯爵 ジェームズ・ラドクリフ

第3代ダーウェントウォーター伯爵ジェームズ・ラドクリフ（1689年6月26日 - 1716年2月24日）は、イングランド貴族であり、ジャコバイトとして知られています。1715年のジャコバイト蜂起に参加したことが原因で大逆罪に問われ、処刑されました。彼の生涯は、激動の時代を反映したものでした。

生涯

初期の経歴

ジェームズ・ラドクリフは、第2代ダーウェントウォーター伯爵エドワード・ラドクリフと、チャールズ2世とモル・デイヴィスの庶子であるレディ・メアリー・テューダーの間に生まれました。彼は、フランスのサン＝ジェルマン＝アン＝レーにあるジェームズ・フランシス・エドワード・ステュアート（老僭王）の宮廷で育ちました。メアリー・オブ・モデナの求めに応じ、1705年に父エドワードが亡くなるまで宮廷に留まりました。父の死後、彼はダーウェントウォーター伯爵の爵位とノーサンバーランドの領地を相続しました。

その後、彼はヨーロッパ大陸を旅し、1709年11月にオランダから船でロンドンへ向かい、1710年初頭に初めてカンバーランドの領地を訪れました。その後2年間は、ノーサンバーランドのディルストン・ホール（彼の祖父が建てた邸宅）で過ごしました。この領地は、イングランド内戦後、彼の祖父である初代ダーウェントウォーター伯爵フランシス・ラドクリフの国教忌避のために一時的に没収されていましたが、ジェームズ・ラドクリフが取り戻しました。彼は古いホールを取り壊し、壮大な邸宅に建て替えようとしましたが、完成を見ることはありませんでした。

1715年ジャコバイト蜂起

1715年のジャコバイト蜂起において、ジェームズ・ラドクリフは計画段階から深く関与していました。政府も彼の関与を疑い、蜂起直前には国務大臣のジェームズ・スタンホープが彼の逮捕状に署名しました。逮捕を避けるため、彼は一時的に姿をくらましました。トマス・フォスターが老僭王の旗のもとで挙兵したことを知ると、1715年10月6日にディルストン・ホールから武装した召使いたちを率いてグリーンリッグでフォスターと合流しました。彼の軍勢は最大でも70人程度で、弟のチャールズ・ラドクリフが率いていました。彼らの計画は、ランカシャーを通過してスタッフォードシャーに向かい、そこで支援を得ることでした。マールバラ公爵の下でフランドルを転戦したヘンリー・オックスバラ大佐が遠征を率いました。

ジャコバイト軍はプレストンを占領しましたが、その直後のプレストンの戦いで敗北しました。フォスターは、チャールズ・ウィルズ率いる政府軍への降伏に同意しました。ラドクリフは他の捕虜とともにロンドンに連行され、ロンドン塔のデヴルー・タワーに投獄されました。ニスデール伯爵、カーンウォス伯爵、ケンミュア子爵、ウィドリングトン男爵、ネアーン卿も同様に投獄されました。1716年1月10日、彼は枢密院で取り調べを受け、19日に他のジャコバイトとともに告発されました。彼は、経験不足と他のジャコバイトに降伏を勧めたことを理由に情状酌量を求めましたが、最終的に公権喪失と死刑の判決が下されました。

処刑とその後

恩赦を求める試みは数多く行われました。庶民院と貴族院に対する請願が行われ、2月22日には貴族院からジョージ1世に恩赦を求める演説が行われました。ウィドリングトン、カーンウォス、ネアーンは執行猶予を受けました。彼の妻であるダーウェントウォーター伯爵夫人は、妹や叔母にあたるリッチモンド公爵夫人アン・ブルドネル、クリーヴランド公爵夫人らとともに、リッチモンド公爵によってジョージ1世の寝室に引き入れられ、フランス語で恩赦を求めました。しかし、ロバート・ウォルポールは彼を救うために6万ポンドを提示されましたが、彼を見せしめにすべきだと考えたとジョージ1世に進言したため、ジョージ1世の説得は失敗しました。

1716年2月24日、ジェームズ・ラドクリフはタワー・ヒルで斬首刑に処されました。彼は処刑台で罪を認めたことを後悔し、カトリックの信仰と「ジェームズ3世」（老僭王）への忠誠を表明しました。ケンミュア子爵も同時に処刑され、ニスデール伯爵は処刑前日に脱獄しました。弟のチャールズ・ラドクリフはフランスに逃れましたが、1745年のジャコバイト蜂起に参加したために捕らえられ、1746年に処刑されました。ネアーン卿は1717年恩赦法によって釈放されました。

彼の斬首された日、北極光がいつもより明るく輝き、それは「ダーウェントウォーター卿の光」として知られるようになりました。

彼は全ての称号を剥奪され、財産も没収されました。1748年、庶民院はディルストン・ホールを含む彼の財産をグリニッジの王立病院に与える法案を可決しました。

家族

1712年7月10日、アンナ・マリア・ウェブ（第3代準男爵サー・ジョン・ウェブの娘）と結婚しました。彼らの間には1男1女が生まれました。

ジョン（1713年 - 1731年） - 名目上の第4代ダーウェントウォーター伯爵。切石術により死亡したとされています。
メアリー（1714年 - 1760年1月31日） - 第8代ピーター男爵ロバート・ピーターと結婚しました。

アンナ・マリアと子供たちは1721年にブリュッセルに逃亡し、1723年にはアンナ・マリアが天然痘で亡くなりました。

バラッド

彼の死は、以下のバラッドで言及されています。

"Lord Derwentwater" - フランシス・ジェームズ・チャイルドによって収集されました。
"Lord Allenwater" - 1904年、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズが収集しました。

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