ジマー・フレデッテ

ジマー・フレデッテ：華麗なる才能とNBA挑戦の軌跡

ジマー・フレデッテ（1989年2月25日生まれ）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身のバスケットボール選手です。188cmの長身と88kgの体重を誇る彼は、コンボガードとして活躍しました。

若き日の輝きと大学時代

ニューヨーク州グレンズフォールズで育ったフレデッテは、姉と二人の兄を持つ末っ子でした。母親から「ジマー」という愛称で呼ばれ育ち、グレンズフォールズ高校卒業後は、12校からの誘いを受けながらも、姉の母校であるブリガムヤング大学に進学しました。

大学時代は、2007年から2011年まで活躍。そして、最終学年となる2010-11シーズンには、NCAAディビジョンIで得点王の座に輝き、その卓越した得点能力は、カレッジバスケットボール界で大きな注目を集めました。このシーズンには、プレーヤーオブザイヤー、ジョン・ウッデン賞、ネイスミス賞、アドルフ・ラップ賞、オスカーロバートソン賞など、数々の栄誉に輝きました。

NBAへの挑戦と栄光と挫折

2011年のNBAドラフトでミルウォーキー・バックスから1巡目10位指名を受け、その後トレードを経て、サクラメント・キングスでプロキャリアをスタートさせました。フレデッテの人気は高く、「ジマーマニア」と呼ばれる熱狂的なファンが彼の活躍を後押ししました。サクラメント・キングスでの彼の背番号7のジャージは、驚異的な売上を記録したほどでした。

ルーキーシーズンはロックアウトの影響で開幕が遅れましたが、彼はプレシーズンゲームで華々しいデビューを飾ります。レギュラーシーズンでも出場機会を増やし、キャリアハイとなる24得点を記録する試合もありました。しかし、その後はキングスからバイアウトされ、シカゴ・ブルズ、ニューオーリンズ・ペリカンズとチームを渡り歩きました。

2015年には、サンアントニオ・スパーズとトレーニングキャンプ契約を結びました。これは、NBAでの生き残りを賭けた最後のチャンスとも言われましたが、残念ながらロースター入りは叶いませんでした。その後もペリカンズ、ウェストチェスター・ニックスと契約を繰り返す中で、NBADLオールスターゲームではMVPに輝くなど、実力を見せつけました。

中国リーグでの活躍と新たな挑戦

2016年には、中国のCBAリーグ、上海シャークスと契約。ここでは、2度の延長戦に渡る激闘で73得点を記録するなど、その得点能力の高さを改めて証明しました。

スコアラーとしての才能と課題

フレデッテは卓越した得点能力を持つスコアラーですが、ゲームメイクやディフェンス面には課題を抱えていました。NBAでは、十分な出場機会を得られず、チームを転々とすることになりました。彼の才能を高く評価する声の一方で、その欠点を指摘する声もありました。ケビン・デュラントは彼の得点能力を絶賛する一方で、スティーブ・ナッシュは彼の高いターンオーバー率を皮肉りました。

NBAでの活躍は短期間に留まりましたが、彼の才能はカレッジ時代から高く評価されており、多くの賞を受賞したことは、その実力の証明となっています。中国リーグでの活躍も彼のキャリアにおける重要な経験となり、彼のバスケットボール人生は、今もなお続いています。

もう一度検索