ジム・トレーバー

ジェームズ・ジョセフ・トレーバー - 元プロ野球選手の生涯

概要

ジェームズ・ジョセフ・トレーバー（1961年12月26日生まれ）は、アメリカ合衆国オハイオ州出身の元プロ野球選手で、一塁手として活躍しました。彼はメジャーリーグベースボール（MLB）での経験を経て、日本のプロ野球にも進出し、その存在感を示しました。

経歴

トレーバーはオクラホマ州立大学にて、野球だけでなくアメリカンフットボールでもクォーターバックとして活躍しました。その才能をもとに、1982年のMLBドラフトでボルチモア・オリオールズに指名を受け、プロの道を歩み始めました。1984年9月21日、オリオールズでメジャーデビューを果たします。しかし、一塁手としての地位はエディ・マレーというスター選手に占められていたため、トレーバーはレギュラーとしての出場が難しい状況でした。

1990年、トレーバーは近鉄バファローズに入団し、日本に移籍します。在籍した1990年には、打率.303、24本塁打、92打点という素晴らしい成績を残しました。翌1991年にはオールスターゲームに出場し、打率は低下するも29本塁打を放ち、再び92打点を記録。また、この年には打点王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得します。しかし、年俸交渉が決裂したため、同年限りで近鉄を退団することになりました。その後、1993年にメキシカンリーグのモンテレイ・サルタンズでプレーしました。

現在の業務

2019年までトレーバーはオクラホマで20年以上にわたりスポーツラジオのDJとして保持し続けました。彼はまた、2019年に脳腫瘍を患い手術を受けましたが、現在は回復に向かっています。また、1995年に発生したオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件では、現場に居合わせており、そのいきさつをスポーツ新聞のインタビューを通じて語ることで、人々に状況を伝えました。

人物像

トレーバーは、試合中に気性が荒い一面があり、特に乱闘騒ぎに関与することが珍しくありませんでした。それに加え、俊敏な守備が話題とされ、敵走者に対して機転を利かせたプレーを繰り広げました。その体格に似合わず動きが素早く、これが「珍プレー好プレー」として取り上げられることも多かったです。トレーバーはまた、歌も得意で、オリオールズ時代には国歌の独唱を担当することがありました。

日本に滞在していた際は、自身の娘を日本の小学校に通わせており、国際学校には行かせませんでした。彼の好物はビールで、仲間たちと食事に行く際には、食事をする間にもずっとビールをラッパ飲みしていたというエピソードが語られています。腹回りはやや出ていましたが、それでも盗塁成功率は高く、敏捷性を示すプレーが多く見られました。

乱闘騒ぎ

トレーバーの記憶に残るエピソードの一つが、1991年5月19日の対ロッテ戦での乱闘騒ぎです。この試合で、トレーバーは園川一美から死球を受けて激怒し、園川を追いかけて外野にまで出て乱闘になりました。この騒ぎの中で、ロッテの監督金田正一から2回顔面を蹴られたことが後に有名になります。この乱闘劇の模様は「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」で放送され、多くのファンの記憶にも残ることとなりました。

トレーバーは退場となりますが、後に金田監督はチームが物理的にトレーバーに狙われるのではないかと警戒し、試合後は一日中ホテルに閉じ籠もっていたというエピソードもあります。

結語

ジェームズ・トレーバーは、アメリカにおけるメジャーリーグでの活動、日本におけるプロ野球での成功、そしてその後のラジオパーソナリティとしてのキャリアを通じて、多くのファンに愛されてきました。彼のプレースタイルや人柄、乱闘エピソードなど、印象深いエピソードが多く、今後も語り継がれることでしょう。

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