ジャチント・ジョルダーノ・アンサローネ

ジャチント・ジョルダーノ・アンサローネ（San Giacinto Giordano Ansalone）は、1598年11月1日にシチリア島のサント・ステーファノ・クイスクイーナで生まれました。彼はドミニコ会の宣教師として、その生涯を神への奉仕と人々の救済に捧げました。

17歳になったアンサローネは、アグリジェントの修道院でドミニコ会に入会し、「ジョルダーノ」という修道名を受けました。その後、彼はパレルモとサラマンカで宣教活動のための研鑽を積み、トルヒーリョで司祭に叙階されました。彼は徒歩でセビリアに赴き、1625年から宣教活動を開始しました。

アンサローネの宣教活動は、メキシコ、フィリピンへと広がりました。メキシコで1年を過ごした後、フィリピンのルソン島マニラに滞在しました。彼は現地の中国人居住区で中国語、中国の民俗、習慣を学び、中国人の信仰と神の概念をカトリックの観点から考察した著作を著しました（ただし、この著作は現存していません）。

1632年、アンサローネは商人に偽装して日本に渡りました。当時、日本ではキリスト教への迫害が厳しく、彼は管区長として信者たちを励まし、支援しました。九州で重い病に罹りましたが、彼は病によってではなく、イエス・キリストのために死ぬことを聖母マリアに祈りました。

その後、アンサローネは捕らえられ、拷問を受けました。長崎の西坂の丘で穴吊りの刑に処せられ、7日間の苦しみの末、1634年11月17日に36歳でその生涯を閉じました。

アンサローネは、同時期に長崎で殉教したドミニコ会関係者とともに、「聖トマス西と15殉教者」として、1981年2月18日に福者に列せられました。さらに、1987年10月18日には、教皇ヨハネ・パウロ2世によって聖人に列せられました。彼の信仰と殉教は、多くの人々に感銘を与え、今日でもカトリック教会において尊敬されています。

関連情報として、以下のような情報が挙げられます。

聖トマス西と15殉教者: アンサローネと共に列聖された殉教者たち。
ジョヴァンニ・バッティスタ・シドッティ: 同じく日本で殉教した宣教師。

アンサローネの生涯は、信仰のために自己を犠牲にした、献身的な宣教師の模範として語り継がれています。

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