ジャナタ・ダル (世俗派)

ジャナタ・ダル（世俗派）について

ジャナタ・ダル（世俗派）、略称はJD（S）、はインドの中道左派に位置する政党です。ヒンディー語では「जनता दल（निरपेक्ष）」、カンナダ語では「ಜನತಾ ದಳ（ಜಾತ್ಯಾತೀತ）」と表記されます。社会主義インターナショナルに加盟しているこの政党は、1999年にオリジナルのジャナタ・ダルが世俗派と統一派に分裂することで成立しました。

歴史的背景

ジャナタ・ダルの歴史は、党内の意見対立による分裂から始まります。世俗派は中道左派の立場を維持し、インド人民党（BJP）が主導する保守路線の政党連合、国民民主同盟（NDA）への参加を拒否しました。一方で、統一派は反・インド国民会議（INC）を重視し、NDAへの参加を主張しました。この意見の食い違いが、党内の対立を生み、最終的に分裂へとつながったのです。

現在の影響力

現在、ジャナタ・ダル（世俗派）は主に南インドのカルナータカ州で強い影響力を発揮しています。また、隣接するケーララ州では、インド共産党マルクス主義派が主導する左翼民主戦線に参加しています。党首のデーヴェー・ガウダ元首相は、その存在感を示していますが、党内の政治戦略には常に課題が存在します。

選挙戦略と課題

2009年のインド下院総選挙において、デーヴェー・ガウダはインド国民会議やインド人民党に属さない政党との連携を目指し、「第三戦線」の構築を提唱しました。しかし、期待に反して支持を集めることができず、結果としてジャナタ・ダル（世俗派）はわずか3議席の獲得にとどまりました。この選挙後、党はマンモハン・シン首相が率いるインド国民会議主導の統一進歩同盟に支持を表明しました。

近年の状況

最近の動向として、2023年9月に統一派がINDP主導の国民民主同盟に参加することが報じられています。これに対して、ジャナタ・ダル（世俗派）のケーララ州支部は反発し、援助を拒否する立場を取っています。このような状況は、党内部での意見の不一致を再び浮き彫りにしています。

党の全国指導部と地方組織との間での意見の食い違いは、今後の政治戦略にどのように影響を及ぼすでしょうか。政治の潮流が変わる中、ジャナタ・ダル（世俗派）がどのように自らの立場を強化し、選挙戦に臨むのか、注目が集まっています。

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