ジャパン・フューチャーベースボールリーグ

ジャパン・フューチャーベースボールリーグ（JFBL）とは

ジャパン・フューチャーベースボールリーグ（Japan-Future Baseball League、略称：JFBL）は、2010年に活動していた日本のプロ野球独立リーグです。主に近畿地方（大阪府・三重県）を活動地域としていました。リーグ運営は株式会社ベースボールフューチャーが行っていました。

リーグ発足の背景

JFBLは、日本で4番目のプロ野球独立リーグとして誕生しました。元々、関西独立リーグに所属していた球団が、運営方針の相違から2009年に脱退・分裂する形で発足しました。当初の名称は「ジャパン・フューチャーリーグ（JFリーグ）」でしたが、サッカーの日本フットボールリーグ（JFL）との混同を避けるため、JFBLに名称変更されました。

2010年のシーズンには、三重スリーアローズと大阪ゴールドビリケーンズの2チームのみが所属しました。これは日本のプロ野球独立リーグでは最も少ないチーム数でした。そのため、四国・九州アイランドリーグとの間で交流戦を行い、その結果をリーグ順位に反映させるという運営方式を採用しました。

発足までの経緯

2009年10月、関西独立リーグへの参入を予定していた三重スリーアローズが、リーグからの脱退と新リーグの設立を表明しました。その背景には、選手の給与水準やリーグ運営方針における意見の相違がありました。新リーグには複数の企業家から参加のオファーがあり、当初は最低でも3チームでの運営を目指していました。

同年10月、新リーグの名称、トライアウトの日程、運営会社設立が発表されました。当初は4チームでのスタートを目指していましたが、最終的には三重スリーアローズと大阪ゴールドビリケーンズの2チームでの発足となりました。

また、リーグは設立当初から女子プロ野球選手の吉田えりの獲得を目指しており、トライアウトには吉田えりの兄である吉田勇介が参加しました。一時、吉田えり本人との入団合意も報じられましたが、最終的には米国の独立リーグへの入団が決まり、実現には至りませんでした。

リーグ運営と交流戦

2010年シーズンでは、三重と大阪の2球団がホーム12試合、ビジター12試合の計24試合を行い、四国・九州アイランドリーグとの交流戦も実施されました。交流戦も公式戦として扱われ、各チーム6試合ずつ（ホーム3試合、ビジター3試合）が行われました。この交流戦の結果が、リーグの順位にも反映されるという珍しい形式がとられました。

選手の報酬については、当初月額15万円＋出来高制でしたが、他の独立リーグとの整合性を図るために10万～40万円に変更されました。ただし、2010年に入団した選手は当初の交渉額で契約することになりました。

活動休止と解散

JFBLは、2010年 9月17日に活動を休止することを発表しました。その背景には、大阪ゴールドビリケーンズの経営難、そして野球賭博問題がありました。大阪ゴールドビリケーンズは2011年1月に解散、三重スリーアローズは四国・九州アイランドリーグに参入しましたが、その後解散しています。リーグ運営会社の株式会社ベースボールフューチャーは現在も存続していますが、リーグとしての活動は停止しています。

その他の動き

2010年には愛知県で新球団設立の動きがありましたが、実現には至りませんでした。また、リーグ休止後には、ベースボールフューチャーが三重県内での新リーグ設立を検討していたものの、こちらもスポンサーが見つからず実現しませんでした。

JFBLの沿革

2009年10月：三重スリーアローズが関西独立リーグを脱退し、新リーグ設立を表明。
2009年10月：新リーグの名称「ジャパン・フューチャーリーグ」を発表。
2009年10月：大阪ゴールドビリケーンズが新リーグへの参加を表明。
2009年11月：大阪ゴールドビリケーンズのリーグ加盟を承認。
2009年12月：リーグ名称を「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に変更。
2010年4月：リーグ開幕。
2010年6月：大阪ゴールドビリケーンズの選手による野球賭博問題が発覚。
2010年9月：リーグの活動休止を発表。

リーグ構成球団

三重スリーアローズ
大阪ゴールドビリケーンズ

試合形式

1シーズン制で、リーグ内対戦は24試合。四国・九州アイランドリーグとの交流戦60試合を合わせた勝率で順位を決定しました。指名打者制度を採用し、予告先発も実施していました。

トライアウトと選手契約

トライアウトの受験資格は「平成21年4月1日現在で満15歳以上の義務教育修了者」とされていました。

拡張構想

リーグは発足当初から、球団拡張を検討していましたが、最終的には実現しませんでした。

まとめ

JFBLは、様々な課題を抱えながらも、プロ野球独立リーグとして活動していました。短期間での活動休止は残念ではありますが、日本の野球界に一つの足跡を残したと言えるでしょう。

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