ジャンボリー

ジャンボリー：スカウト運動における大規模な集会

ジャンボリーとは、ボーイスカウトやガールスカウトが、国内または国際的な規模で開催する大規模な集会のことを指します。世界スカウトジャンボリーは通常4年ごとに開催され、世界中から数万人のスカウトが集まります。

ジャンボリーの歴史

第1回世界スカウトジャンボリーは1920年にイギリスで開催されました。2024年までに24回開催されており、2027年にはポーランドで第26回世界スカウトジャンボリーが開催される予定です。

世界規模のジャンボリーだけでなく、国内や大陸規模のジャンボリーも開催されています。これらのジャンボリーには、海外からのスカウトも多数参加します。

ジャンボリーのコンセプトから派生し、特定の部門のスカウトを対象とした集会も開催されるようになりました。例えば、ローバースカウトを対象とした「ムート」、ベンチャースカウトを対象とした「ベンチャー」、成人指導者向けの「インダバ」、障害を持つスカウトのための「アグーナリー」などがあります。また、コミュニティ開発プロジェクトを行う若者のための「COMDECA」という集会も存在します。

ジャンボリーの語源

「ジャンボリー」の語源は正確には分かっていません。多くの辞書でも「語源不明」とされています。ただし、19世紀のアメリカの俗語に由来するという説が有力で、ニューヨーク・ヘラルド紙やアイルランドの文献で使用例が確認されています。

スカウト運動では、ベーデン＝パウエルが「ジャンボリー」という言葉を作ったと信じられていることが多いですが、実際にはそれ以前から使われていました。

ベーデン＝パウエル自身も、「ジャンボリー」を選んだ理由について尋ねられた際に「他に何と呼ぶか」と答えています。

20世紀初頭には、「豪華な祝賀会やパーティー」という意味で「ジャンボリー」という言葉が使われていた例が複数あります。詩人のロバート・W・サーヴィスや作家のL・M・モンゴメリも、著書の中でこの言葉を使用しています。

ロバート・グレーヴスは、ベーデン＝パウエルがこの言葉をアメリカの俗語ではなく、自身が所属していた連隊を通じて知っていた可能性があると指摘しています。

その他にも、「ジャンボリー」の語源はヒンディー語やスワヒリ語、アメリカ先住民の言語に由来するという説があります。

スカウト運動におけるジャンボリーの使用

「ジャンボリー」という言葉は、1920年の最初のボーイスカウトジャンボリー以降、スカウトプログラムで広く使用されています。ベーデン＝パウエルは、この集会に参加した人々が「jambo（ジャンボ）」という言葉で歓迎されたことから、「ジャンボリー」という名前を選んだと言われています。

英語の「jamboree」は、語尾に「-ree」が付く借用語として扱われ、名詞としても他動詞としても使用されます。

最初のジャンボリーでは、参加者の多くがジャンボリーの概念や歓迎の精神を十分に理解していませんでした。ベーデン＝パウエルは、ジャンボリーが「史上最大の若者の集まり」と結び付けられるようになるだろうと述べています。

オレブ・ベーデン＝パウエルは、スカウト間の共通語として「jamborese（ジャンボレーゼ）」という言葉を作り出しました。これは、多様なスカウトが出会うことで友情と理解を育むことを意味しています。

また、地域的または国際的な小規模な集会を指して「jamborette（ジャンボレット）」という言葉が使われることもあります。

スカウト活動でよく使われる「camporee（キャンポリー）」は、スカウト隊がキャンプや共同活動のために集まることを意味します。キャンポリーと同様に、ジャンボリーも国内や世界中からスカウトが集まる大規模なイベントです。

さまざまなジャンボリー

世界スカウトジャンボリー
ジャンボリー・オン・ジ・エア（JOTA）
ジャンボリー・オン・ジ・インターネット（JOTI)
ジャンボリー・オン・ザ・トレイル（JOTT）
アフリカ地域スカウトジャンボリー
アジア太平洋地域スカウトジャンボリー
* 日本スカウトジャンボリー

など、さまざまな規模や地域でジャンボリーが開催されています。

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