ジャン＝ジャック・ラグランジュ

ジャン＝ジャック・ラグランジュは、1929年にスイスのジュネーブで生まれました。大学で社会学を修めた後、ラジオ・ジュネーブに入社し、映像制作のキャリアをスタートさせました。1953年から1954年にかけて、テレヴィジオン・ジュネヴォワーズの実験映像班で経験を積み、1954年からは、ジュネーブのフランス語テレビ局テレヴィジオン・スイス・ロマンド（TSR）の演出家として活動しました。彼は、1994年に定年退職するまで、600を超える番組やテレビドラマ、9本のテレビ映画を演出しました。

ラグランジュは、テレビ演出の傍ら、1968年にアラン・タネール、クロード・ゴレッタ、ミシェル・ステー、ジャン＝ルイ・ロワらと共に、映画制作グループ「グループ5」を結成し、映画監督としても活動しました。しかし、彼は1971年にグループを脱退し、その後はイヴ・イェルサンが加入しました。ラグランジュ自身は映画制作に固執しなかったようですが、彼がTSRの重鎮として活躍したことは、タネール、ゴレッタ、ステー、イェルサン、ジャン＝リュック・ゴダール、アンヌ＝マリー・ミエヴィルといったスイスのフランス語圏の映画作家たちの作品に、同局が積極的に共同出資する上で重要な役割を果たしました。

ラグランジュのフィルモグラフィーには、1964年の短編映画『Tu auras nom... Tristan』、1979年のテレビ映画『Le Dernier regard de l'aigle』（ミシェル・ヴィアラとの共同監督）、1982年のテレビ映画『Mérette』、1984年のテレビ映画『Le Bout du lac』、1985年のテレビ映画『La Petite fille modèle』、1992年のテレビ映画『La Confession du pasteur Burg』などがあります。

彼の作品は、日本ではあまり知られていませんが、スイスのテレビ界の発展に大きく貢献した人物として、高く評価されています。

フィルモグラフィー

Tu auras nom... Tristan　短篇　1964年
Le Dernier regard de l'aigle　テレビ映画　1979年　共同監督ミシェル・ヴィアラ、出演ヴェロニク・アラン、フランソワ・ベルテ
Mérette　テレビ映画　1982年　脚本ジャン＝ルイ・ロンコロニ、出演アンヌ・ボス　仏スイス合作
Le Bout du lac　テレビ映画　1984年　脚本ジャン＝ベルナール・ビユテ
La Petite fille modèle　テレビ映画　1985年　出演アンヌ・ボス、ダニエル・ダリュー、ローラン・アムステュツ
La Confession du pasteur Burg　テレビ映画　1992年　出演ジャン＝マルク・ボリー

外部リンク

ジャン＝ジャック・ラグランジュ - IMDb（英語）
Jean-Jacques Lagrange - TSR公式サイトの歴史ページ

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