ジュニアグランプリ (岩手競馬)

ジュニアグランプリ：地方競馬を彩る2歳馬たちの競演

岩手県競馬組合が盛岡競馬場で施行する地方競馬の重賞競走、ジュニアグランプリ。サラブレッド系2歳馬による芝1600mの競走として、長年にわたり多くの才能豊かな若駒たちを輩出してきた歴史あるレースです。

ジュニアグランプリの歴史

1999年の創設当初は、東北3地区（岩手、上山、新潟）の交流戦「東北ジュニアグランプリ」としてスタートしました。その後、2003年には地方競馬全国交流競走となり、現在の名称に改められました。

2007年には、馬インフルエンザの影響により岩手所属馬のみの開催となりましたが、近年は全国各地から強豪馬が集結する、地方競馬を代表する競走の一つとして高い人気を誇ります。

2008年から2016年、そして2019年以降はスタリオンシリーズ競走に指定されており、優勝馬には特別な副賞が贈られます。また、名称も幾度と変化してきました。「テシオ杯 ジュニアグランプリ」や「東北農政局長賞典 ジュニアグランプリ」といった名称を経て、現在はシンプルに「ジュニアグランプリ」として開催されています。

2016年には岩手競馬における重賞格付け制度が開始され、M1に格付けされました。2022年には、盛岡競馬場でのJBC競走開催に合わせ、JBC競走と同日の11月3日に実施され、賞金も大幅に増額されました。さらに、2024年からは8月下旬への施行時期変更とともに、芝コースの状況悪化のため、初めてダート1600mでの開催となりました。

競走概要と出走条件

ジュニアグランプリは、2歳サラブレッドによる全国交流競走です。2024年の賞金は1着600万円、2着210万円、3着120万円と、地方競馬の重賞競走としてふさわしい高額賞金が設定されています。

出走条件は、サラブレッド系2歳馬で、地方全国交流となっています。また、トライアル競走である若鮎賞（M3）の上位3着馬には、優先出走権が与えられます。負担重量は定量（55kg、牝馬は1kg減）です。

朝日杯フューチュリティステークスへの登竜門

ジュニアグランプリは、中央競馬のGI競走である朝日杯フューチュリティステークスへの重要なステップレースとして位置付けられています。優勝馬には、京王杯2歳ステークスまたはデイリー杯2歳ステークスのいずれかに出走できる優先出走権（優先出走権ではない）が与えられ、将来のクラシック戦線を目指す若駒たちにとって、大きな目標となる競走です。

副賞とスタリオンシリーズ

ジュニアグランプリはスタリオンシリーズ競走に指定されており、優勝馬の馬主には、フリオーソの配合権利が副賞として贈られます。その他、JA全農いわて賞、ダーレー・ジャパン株式会社賞、岩手県馬主会会長賞、盛岡市長賞、開催執務委員長賞など、多くの副賞が用意されています。

歴代優勝馬と今後の展望

ジュニアグランプリは、数々の名馬を輩出してきた歴史を持っています。過去には多くの名馬が、このレースをステップに中央競馬へと羽ばたき、G1競走を制覇するなど、大きな活躍を見せてきました。

2024年、ダートでの開催という新たな試みが行われましたが、今後もジュニアグランプリは、地方競馬を代表する2歳重賞競走として、その地位を確固たるものにしていくでしょう。多くの競馬ファンが、将来のスターホース誕生を期待し、このレースに注目しています。

参考情報

ジュニアグランプリ 歴代優勝馬 - 地方競馬全国協会
JBISサーチ

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