ジュリエット・ベルト

ジュリエット・ベルト（Juliet Berto）は、1947年1月16日にフランスのグルノーブルで生まれ、1990年1月10日にパリで亡くなった、フランスの女優、演劇演出家、そして映画監督です。彼女は、1960年代後半から1970年代にかけて、ヌーヴェルヴァーグの旗手であるジャン＝リュック・ゴダール監督作品に数多く出演し、その独特な存在感で観客を魅了しました。

女優としての活躍

ベルトが最初に映画に登場したのは、1967年のゴダール監督作品『彼女について私が知っている二、三の事柄』でした。その後も、『中国女』、『ウイークエンド』、『たのしい知識』、『ウラジミールとローザ』など、ゴダール監督の作品に立て続けに出演し、彼のミューズとしての地位を確立しました。彼女はゴダール作品以外にも、ジャック・リヴェット監督の『アウト・ワン』や『セリーヌとジュリーは舟でゆく』といったヌーヴェルヴァーグを代表する作品にも出演しています。これらの作品での彼女の演技は、観客に強い印象を与え、彼女をヌーヴェルヴァーグを象徴する女優の一人として位置づけました。

監督としての才能

1980年代に入ると、ベルトは女優業に加えて、脚本執筆と監督業にも力を注ぎ始めます。彼女が監督した映画『雪 Neige』は、1981年のカンヌ国際映画祭で若い映画賞を受賞し、その才能を世界に知らしめました。

その他の活動

ベルトは、映画だけでなく演劇の世界でも活動していました。彼女の演劇演出家としての活動は、映画監督としての活動と同様に、革新的で実験的なものでした。

生涯と死

ジュリエット・ベルトは、1990年1月10日に癌のためパリで亡くなりました。享年42歳でした。短い生涯でしたが、彼女は女優、演出家、映画監督として、映画史にその名を刻みました。

主なフィルモグラフィー

女優

『彼女について私が知っている二、三の事柄』 (1967年) - ロベールに話しかける娘 役
『中国女』 (1967年)
『ウイークエンド』 (1967年)
『たのしい知識』 (1969年)
『ウラジミールとローザ』 (1970年)
『アウト・ワン』 (1971年)
『セリーヌとジュリーは舟でゆく』 (1974年)
『パリの灯は遠く』 (1976年)
『La Vie de famille』 (1985年)

監督

『雪 Neige』 (1981年) - カンヌ国際映画祭若い映画賞受賞

外部リンク

* ジュリエット・ベルト - IMDb（英語）

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