ジョセフ・コサンド

ジョセフ・コサンド（1851年10月2日 - 1932年6月5日）は、フレンド派（キリスト友会）の宣教師であり、後にアメリカ同胞教会の宣教師として活動しました。

1851年にアメリカ合衆国インディアナ州で生まれたコサンドは、1871年11月に結婚。その後、カンザス州のフレンズ派の学校、グリーレット・アカデミーに職を得ます。1885年12月、キリスト友会婦人外国伝道協会の宣教師として日本に派遣され、宣教活動を開始しました。

日本での活動において、コサンドは女子教育に力を注ぎました。1887年には、普連土女学校（現在の普連土学園中学校・高等学校）を設立。キリスト教に基づく女子教育の発展に大きく貢献しました。1900年には、日本友会の幹事に就任し、その活動を支えました。

しかし、日清戦争をめぐる立場の違いから、コサンドは日本キリスト友会を離脱し、日本基督同胞教会に転じます。同教会では、東京区の責任者となり、1917年には総理に就任するなど、指導者として活躍しました。また、キリスト教の信仰に基づき、社会的な課題にも積極的に取り組みました。日本禁酒同盟の会員として禁酒運動を推進し、アルコールの害から人々を守るために尽力しました。

さらに、コサンドは言論活動を通じて社会に貢献しました。月刊誌「国の光」を創刊し、キリスト教の精神に基づいた記事を発信しました。また、日本平和協会の会員として、平和運動にも積極的に参加し、戦争のない社会の実現を目指しました。

長年の功績が認められ、コサンドはアメリカ合衆国オハイオ州のオッタービイン大学より名誉神学博士号を授与されました。これは、彼の教育、宣教、社会貢献に対する高い評価を示すものです。

1920年、コサンドは引退し、アメリカ合衆国に帰国。1932年にペンシルベニア州ホーシャムで生涯を終えました。彼の日本における教育、宣教、社会貢献は、今もなお多くの人々に記憶されています。

参考文献
高橋昌郎『明治のキリスト教』吉川弘文館、2003年
『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年

外部リンク
* Joseph Cosand (1851-1932) - Find a Grave Memorial

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