ジョニー・ラモーン

ジョニー・ラモーン：パンクの魂を刻んだギタリスト

ジョン・ウィリアム・カミングス、通称ジョニー・ラモーン（1948年10月8日 - 2004年9月15日）は、ニューヨーク出身のギタリストであり、パンクロックバンド「ラモーンズ」を創設から解散まで率いたリーダーです。身長約183cm。

生涯と業績

2004年に前立腺癌で逝去。遺灰はハリウッド・フォーエバー墓地に、盟友ディーディー・ラモーンの墓碑近くに埋葬され、ヴィンセント・ギャロら友人によるメッセージが刻まれた記念碑が建てられました。ローリング・ストーン誌の「最も偉大な100人のギタリスト」では、2003年に16位、2011年の改訂版では28位にランクイン。タイム誌では「10人の偉大なエレキギター奏者」の一人に選ばれています。

音楽スタイルと使用機材

ジョニー・ラモーンの音楽スタイルは、ダウン・ストロークを多用した高速バレーコード弾きが特徴で、UKパンクやスラッシュメタルに大きな影響を与えました。後期にはオルタネイトピッキングも取り入れ、さらに高速化。テクニックを隠すためとも言われるその演奏は、初期のギグでは24分で12曲以上を演奏したほどです。ギターソロはほとんど弾かず、技術に走らないシンプルなスタイルを貫きました。

長年愛用したギターはモズライトの「The Ventures ModelⅡ」。トレモロユニットを外し、ストップテールピースに交換、ピックアップも交換するなど、改造を施していました。フレットはコード弾きにより極端に磨耗し、チョーキングが困難になるほどでした。没後、このギターはパール・ジャムのエディ・ヴェダーに譲られ、大切に保管されています。他にも、フェンダー・ストラトキャスターやリッケンバッカー、ヘイマーなどを時折使用。アンプはマーシャルを愛用し、アンプ直結で使用していました。

人柄とエピソード

影響を受けたギタリストはいないと豪語していましたが、ジミー・ペイジやレスリー・ウェストを好きなギタリストとして挙げています。モズライトを使用した理由については、ベンチャーズが好きだったことを認めています。エルヴィス・プレスリーとビートルズのファンでもありました。ギターソロを弾かない理由を尋ねられると激怒し、「そんな暇はない!!」と言い放ったという逸話も。生涯喫煙せず、酒も苦手でしたが、缶ビールは好んで飲んでいたそうです。共和党を支持し、ニューヨーク・ヤンキースのファンとしても知られていました。映画好きで、ニコラス・ケイジとは親友でした。生前、「日本は大好きな国」と語り、来日時には麺類を好んで食べていたそうです。

ジョニー・ラモーンは、技巧に走らず、シンプルで明快な音楽を追求することで、多くの若者に音楽を始めるきっかけを与えました。その功績は、今もなお高く評価されています。

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