リッケンバッカー

リッケンバッカーについて

リッケンバッカー（Rickenbacker International Corporation、略称: RIC社）は、アメリカの楽器製造企業で、主にエレクトリックギターを中心にアコースティックギター、弦楽器、ストラップ類を手掛けています。日本国内では山野[[楽器]]が代理店として2013年から製品を扱っています。以前は新星堂が担当していました。

リッケンバッカーの特徴

リッケンバッカーのエレクトリックギターは、ダブルカッタウェイデザインが特徴で、ヘッド部分にはそのブランドを印された大きなトラスロッドカバーがあります。また、ボディのピックガードも独特な形状をしており、ブリッジ近くには鋭い切れ込みが施されています。

ネックは三つの角材を組み合わせた三ピース構造で、ヘッドは耳を接いで作られた五ピース構造です。このような設計は、特に演奏安定性を高めるための工夫であると共に、リッケンバッカーのデザインに独自性を与えています。ピックアップは、シングルコイルやハムバッカーの他、オリジナルのハイゲインピックアップも多くのモデルに採用されています。

特に、セミアコースティックモデルの300シリーズやソリッドモデルの620では、12弦仕様が存在し、リッケンバッカーが持つ独自のアイデンティティーを際立たせています。一部の機種はステレオ・アウトプットを備え、このシステムを利用することで、特異なリック=O-サウンドを実現しています。

歴史

リッケンバッカーの歴史は1931年に始まり、ジョージ・ビーチャムによりロサンゼルスで設立されたElectRo-Patent-Instruments Corporationが前身です。1932年には、世界初の発売となるエレクトリック・ハワイアンギター「フライングパン」を発表しました。この製品は、今後のエレクトリック楽器の基盤となるものでしたが、初年度の販売数は少なかったとのことです。

リッケンバッカーが製造するギターの多くは、アルミニウムやベークライトといった新しい素材を用いており、創始者アドルフ・リッケンバッカーの関連する工場の技術を生かしていました。この時期に彼が採用したブランド名は、著名な撃墜王エディー・リッケンバッカーからインスパイアを受けたもので、強い印象を与えました。

1950年代にはフェンダーとの提携があり、リッケンバッカーの製品は広まりましたが、やがて独立した展開を行うようになります。1960年代には、ビートルズのメンバーがこのブランドのギターを使用したことにより、リッケンバッカーは全米で人気を博し、エレクトリックギター市場において重要な地位を確立しました。特に、ジョン・レノンやジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニーなどの著名なミュージシャンによって、モデル325や360/12などが注目されました。

現在のリッケンバッカー

今日のリッケンバッカーは、アメリカ製としての高品質を維持しつつ、新しいモデルの開発にも注力しています。350や400シリーズといった伝統的なラインに加え、モダンなアプローチを取り入れた製品を展開し、多くのミュージシャンに愛され続けています。収束するアメリカのギターメーカーの中でも、リッケンバッカーはそのユニークなスタイルと歴史的な背景により、特別な存在として位置づけられています。

リッケンバッカーのギターは、持ち味が際立つサウンドと独自のデザインで、多くの音楽ファンに支持されています。今後の彼らの進化にも目が離せません。

もう一度検索