ジョンズタウン (競走馬)

ジョンズタウン：アメリカ二冠馬の輝かしい生涯と悲劇的な最期

ジョンズタウン(1936年-1950年)は、アメリカ合衆国で活躍したサラブレッド競走馬にして種牡馬です。1939年のケンタッキーダービーとベルモントステークスを制覇し、アメリカクラシック二冠を達成した名馬として知られています。その功績から、1992年にはアメリカ競馬殿堂入りを果たしました。

幼少期と競走馬としてのキャリア

ジョンズタウンは、1936年にケンタッキー州のクレイボーンファームで生まれました。その後、ウィリアム・ウッドワード氏に購入され、ベルエアースタッドの名で登録されました。馬名は、ペンシルベニア州の町ジョンズタウンに由来しています。

ジム・フィッツシモンズ調教師の指導の下、騎手ジェームズ・スタウトを背に21戦全てを戦い抜きました。デビュー戦こそ敗れましたが、その後は順調に勝ち星を重ね、2歳時にはブリーダーズフューチュリティなど主要競走で活躍、12戦7勝という好成績を残しました。しかし、同世代には後に殿堂入りする名馬も存在し、この時点ではまだトップクラスとは言えない位置づけでした。

クラシック路線での活躍とライバルとの戦い

3歳シーズン、ジョンズタウンは4月から本格的にクラシック路線に挑戦します。ウッドメモリアルステークスでは2着馬に8馬身差をつける圧勝劇で、フィッツシモンズ調教師は同競走4連覇を達成しました。

そして迎えたケンタッキーダービーでは、単勝オッズ1.6倍という圧倒的な支持を受け、1番人気に。スタートで出遅れるも、すぐに先頭に立ち、ライバルのエルチコを突き放し、2着馬に8馬身差をつける圧勝でダービーを制しました。

続くプリークネスステークスは重馬場という不利な条件となり、5着に敗れ、連勝記録は7でストップ。しかし、続くウィザーズステークスでは6馬身差で快勝、そしてベルモントステークスでも2着馬に5馬身差をつけて勝利し、見事アメリカクラシック二冠を達成しました。

ダービー、ベルモントステークスで幾度となく激突したライバル、シャルドンとの対戦は、ジョンズタウンの競走生活における大きな部分を占めました。ドワイヤーステークスでは、シャルドンとの接戦を制し、ベルモントパーク競馬場のトラックレコードに並ぶ好タイムを記録しました。しかし、続くクラシックステークスではシャルドンに敗れ、このレースで故障を発症。競走馬としてのキャリアを終えることとなりました。

種牡馬として、そしてその生涯の終わり

引退後はクレイボーンファームで種牡馬として繋養されました。現役時代ほどの輝かしい成績は残せませんでしたが、ケンタッキーオークス優勝馬ファーストページなど、優秀な産駒を残しました。

1950年、14歳で脳溢血により死亡。クレイボーンファームの墓地に埋葬されました。その卓越した競走成績を称え、1992年にアメリカ競馬名誉の殿堂博物館より殿堂入りを果たしました。1999年にはブラッド・ホース誌の選ぶ20世紀のアメリカ名馬100選で73位にランクインしています。

まとめ

ジョンズタウンは、短くも華々しい競走生活を送った名馬でした。ライバルとの壮絶な戦いや、惜しまれつつも幕を閉じたその生涯は、今もなお語り継がれる伝説となっています。その輝かしい功績は、アメリカ競馬史に永遠に刻まれるでしょう。

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