ジョン・モンタギュー (初代ボートンのモンタギュー男爵)

モンザーマー侯爵ジョン・モンタギューの生涯

ジョン・モンタギューは、1735年3月18日にロンドンのメイフェア、アルベマール・ストリートで生まれました。彼は第4代カーディガン伯爵ジョージ・ブルーデネルと、メアリー・モンタギューの間に生まれた子供です。メアリーは、第2代モンタギュー公爵ジョン・モンタギューの娘であり、この血筋から彼の名は引き継がれました。

教育はイートン・カレッジで受け、その後、1752年にはフランスのパリでさらに学びました。1754年から1756年には、グランドツアーと呼ばれるヨーロッパ旅行を行い、フランス、オランダ、イタリアを巡りました。これらの旅を通じて、彼はその後の人生に大きな影響を与えるさまざまな文化や思想に触れたことでしょう。

1749年には、母方の祖父が亡くなったことをきっかけに、彼は自らの姓を「モンタギュー」に変更しました。1770年の生涯未婚の彼が逝去するまで、この姓は彼の身分を形成する重要な要素となります。

1761年のイギリス総選挙では、彼の叔父にあたる第2代ブルース男爵トマス・ブルーデネルからの支援を受けてマールバラ選挙区から立候補し、無投票で議席を獲得します。この時期、彼はトーリー党に所属し、政界での足場を固める一歩を踏み出しました。

その後、1762年5月8日にはグレートブリテン貴族のボートンのモンタギュー男爵に叙され、庶民院を離れることとなりました。この爵位は彼の貴族としての地位を確立するものであり、彼自身もこの地位を誇りに思ったことでしょう。

1766年には、父がモンタギュー公爵に昇進したことに伴い、ジョンも「モンザーマー侯爵」の儀礼称号を引き継ぎます。これにより、彼の名声はますます高まることになります。

しかし、1770年4月11日、ジョン・モンタギューは生涯未婚のまま逝去しました。彼の死は周囲に大きな影響を与え、その葬儀はノーサンプトンシャーにて行われました。彼には後継者がいなかったため、爵位は廃絶となってしまいましたが、16年後の1786年には、父が再び叙される形で爵位が再創設されることになります。

ジョン・モンタギューは、18世紀のイギリスにおける貴族政治の一端を担った人物として、今もその名を残しています。彼の生涯は貴族制度や政治の複雑な関係を学ぶ上で、興味深い対象となっているのです。

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