ジョージ・コッタラス

ジョージ・コッタラス：異色の経歴を持つ元MLB捕手

ジョージ・コッタラス（George Kottaras）は、1983年5月10日、カナダのオンタリオ州スカーバローで生まれました。ギリシャ系のルーツを持ち、MLBで活躍した元プロ野球選手です。右投左打の捕手として、複数の球団を渡り歩いたその経歴は、決して平坦ではありませんでした。

ブルージェイズファンからプロへ

幼少期をマーカムで過ごしたコッタラスは、トロント・ブルージェイズのファンとして育ちました。カナダではアイスホッケーが人気ですが、彼は野球に情熱を注ぎました。15歳の時、チームで捕手を希望する選手がいなかったことから、偶然にも捕手としてのキャリアをスタートさせます。

MLBへの挑戦

2002年のMLBドラフトでサンディエゴ・パドレスから指名を受けますが、大学進学のため契約には至りませんでした。翌年、パドレスと契約し、プロとしての第一歩を踏み出します。A級フォートウェイン時代には打率.310を記録するなど、才能の片鱗を見せました。

アテネ五輪での活躍

2004年には、ギリシャ代表としてアテネオリンピックに出場。ギリシャ語を話せる数少ない選手として、通訳も務めながら、チームの勝利に貢献しました。この経験は、彼のキャリアにおいて特別なものとなりました。

レッドソックスでの日々

2006年、ボストン・レッドソックスへ移籍。AAA級での活躍を経て、2008年にメジャーデビューを果たします。2009年には、ナックルボール投手ティム・ウェイクフィールドの専属捕手として、彼のオールスター選出に貢献しました。

ブルワーズでのサイクル安打

2009年、ミルウォーキー・ブルワーズへ移籍。2011年には、ヒューストン・アストロズ戦でサイクル安打を達成し、大きな話題となりました。これは、彼のMLBキャリアにおけるハイライトの一つです。

複数の球団を渡り歩く

その後、オークランド・アスレチックス、カンザスシティ・ロイヤルズ、クリーブランド・インディアンス、セントルイス・カージナルスと、数々の球団を渡り歩きました。2013年には、古巣トロント・ブルージェイズへ復帰。しかし、MLBでの出場機会は限られ、マイナー契約を経てFAとなりました。

WBCカナダ代表

2017年、第4回WBCのカナダ代表に選出。国際舞台で再び活躍する機会を得ました。

引退後

引退後、コッタラスは野球界から離れ、新たな道を歩んでいます。しかし、その野球への情熱は変わらず、現在も様々な形で野球に関わっているようです。

ジョージ・コッタラスは、その異色の経歴と、常に全力でプレーする姿勢で、多くのファンに愛されました。彼の野球人生は、決して華やかではありませんでしたが、そのひたむきな姿は、多くの人々に感動を与えました。

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