ジョーダン・ファーマー

ジョーダン・ファーマー（Jordan Robert Farmar、1986年11月30日 - ）は、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の元プロバスケットボール選手。NBAのロサンゼルス・レイカーズなどでポイントガードとして活躍しました。188cm、82kgの体格で、スピードと正確なパス、そして勝負強さを持ち味としていました。

生い立ちと高校時代

ファーマーは、アフリカ系アメリカ人の父とユダヤ人の母の間に生まれました。多様な文化の中で育ち、バスケットボール選手としての才能を開花させていきます。高校時代は転校を2度経験しましたが、2度目の転校先であるタフト高校では、最終学年に平均27.5得点、6.5アシストという驚異的な成績を残し、チームを初のロサンゼルスタイトルに導きました。この活躍により、ロサンゼルスの年間最優秀選手賞を獲得し、USAトゥデイ選出のSuper25やパレード誌選出のオールアメリカンセカンドチームにも選ばれるなど、早くからその才能は高く評価されていました。

大学時代

大学は名門UCLAに進学。2年生の2005-06シーズンには、オールPac-10チームに選出されるなど、中心選手として活躍しました。NCAAトーナメントでは、準々決勝でアダム・モリソン率いるゴンザガ大学と対戦。試合は終始ゴンザガがリードする展開でしたが、残り時間17秒で1点差まで追い上げると、ファーマーはゴンザガから値千金のスティールを奪い、そのままチームメイトへアシストパス。劇的な逆転勝利を演出しました。UCLAは決勝まで進出しましたが、フロリダ大学に敗れ、全米制覇はなりませんでした。3年生には進級せず、2006年のNBAドラフトにアーリーエントリーすることを決意しました。

NBAでの活躍

ドラフトでは、ファーマーの地元であるロサンゼルスのフランチャイズチーム、ロサンゼルス・レイカーズから1巡目26位指名を受け、NBA入りを果たします。ルーキーイヤーとなった2006-07シーズンは、シーズン中にDリーグへ送られることもありましたが、72試合に出場。2007年4月1日には、Dリーグのロサンゼルス・ディーフェンダーズの試合に出場した後、同じ日の夜にはレイカーズの試合にも出場するという、DリーグとNBAで同日にプレーした初の選手となりました。レギュラーシーズンはスマッシュ・パーカーの控えとしてプレーしていましたが、プレイオフでは全試合で先発に起用されるなど、期待の高さが伺えました。

2007-08シーズンには、デレック・フィッシャーがチームに復帰。以降、ファーマーはフィッシャーの控えとしてプレーし、シックスマンとして重要な役割を果たしました。レイカーズでは、コービー・ブライアントやパウ・ガソルらと共に、2009年、2010年と2度のNBAチャンピオンを経験しました。

レイカーズで2度の優勝を経験後、2010-11シーズンにニュージャージー・ネッツへ移籍。その後は、イスラエルやトルコのリーグでもプレーし、海外での経験を積みました。

NBA復帰とその後

2013年7月17日、ロサンゼルス・レイカーズと契約し、NBAに復帰。しかし、2014年7月9日にはロサンゼルス・クリッパーズと契約したものの、2015年1月16日に解雇されました。その後再びマッカビ・テルアビブBCなどでプレーした後、2016年3月20日、メンフィス・グリズリーズと契約。

2016年9月13日にはサクラメント・キングスと契約しましたが、10月24日に解雇。しかし、11月2日にダレン・コリソンの開幕から8試合の出場停止処分によるポイントガードの層の薄さを補う特別救済条項を行使し、キングスが再び呼び戻しました。度重なるチームの変更を経験し、2016-17シーズンを最後にNBAでのプレーを終えました。

ジョーダン・ファーマーは、そのキャリアを通じて、持ち前の才能と努力で数々の困難を乗り越え、NBAの舞台で輝きを放ちました。彼の活躍は、多くのバスケットボールファンに感動を与え、記憶に残るものとなっています。

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