ジョー・イングルス

ジョー・イングルス：オーストラリアが生んだ技巧派シューター

ジョー・イングルス（Joseph Howarth Ingles、1987年10月2日生まれ）は、オーストラリアのプロバスケットボール選手で、NBAのミネソタ・ティンバーウルブズに所属しています。ポジションは主にスモールフォワードまたはシューティングガードを務めます。

プロキャリアの幕開けとヨーロッパでの飛躍

イングルスは、オーストラリア国内リーグのサウス・ドラゴンズでプロとしてのキャリアをスタートさせました。その後、2009年からはヨーロッパに渡り、スペインやイスラエルなどのリーグでプレー。特に、マッカビ・テルアビブBCに所属した2013-14シーズンには、ユーロリーグ優勝という輝かしい実績を残しました。

NBAへの挑戦とユタ・ジャズでの活躍

2014年、イングルスはロサンゼルス・クリッパーズのトレーニングキャンプに参加した後、ユタ・ジャズと契約し、念願のNBAプレーヤーとなりました。ジャズでは、持ち前のシュート力を武器にチームに貢献。2016-17シーズンには、チームで唯一全82試合に出場し、3ポイントシュート成功率はリーグ3位となる44.1%を記録しました。

2020-21シーズンには、キャリア通算846本目のスリーポイントショットを成功させ、ジョン・ストックトンが保持していたジャズのフランチャイズ記録を更新。通算3ポイント成功数で球団歴代1位となりました。また、同年にはNBAシックスマン賞のファイナリストにもノミネートされ、その実力を改めて証明しました。

移籍と新たな挑戦

2022年、イングルスはトレードでポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍。その後、ミルウォーキー・バックス、オーランド・マジックを経て、2024年7月にはミネソタ・ティンバーウルブズと契約しました。

プレースタイル：高いバスケットボールIQと狡猾さ

イングルスは、シューティングに長けた3&Dタイプのスウィングマンとして知られています。身体能力はNBA選手としては平均レベルですが、バスケットボールIQが高く、広い視野を持っているため、ポイントフォワードとしても起用されることがあります。状況に応じた臨機応変なプレーが彼の持ち味です。

また、タフなディフェンダーとしても評価されており、チームメイトのルディ・ゴベアと共に、ユタ・ジャズのディフェンスを支える重要な役割を担っていました。さらに、相手を煽ってファウルを誘うなど、狡猾な一面も持ち合わせています。

オーストラリア代表としての貢献

イングルスは、オーストラリア代表としても長年にわたり活躍しています。2008年の北京オリンピックから、2010年のFIBAバスケットボール世界選手権、2012年のロンドンオリンピック、2014年のFIBAバスケットボール・ワールドカップなど、数々の国際大会に出場。2020年の東京オリンピックでは、オーストラリア代表初のメダル獲得に大きく貢献しました。

ジョー・イングルスは、その高いバスケットボールIQとシュート力、そして狡猾さを武器に、これからもNBAの舞台で活躍を続けることでしょう。

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