スコット・マシソン

スコット・ウィリアム・マシソン

スコット・ウィリアム・マシソンは、1984年2月27日にカナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーで生まれた元プロ野球選手で、ポジションは投手でした。彼は右投右打で、そのキャリアの大部分を日本の読売ジャイアンツで過ごしました。特に、外国人投手として日本プロ野球における最多ホールド記録を保持していることで知られています。愛称は「先生」であり、多くのファンに親しまれていました。

経歴

プロ入り前

マシソンは幼少期からシアトル・マリナーズの熱心なファンでした。高校時代にはカナダの学生野球リーグ、ブリティッシュコロンビア・プレミア・ベースボール・リーグでプレーし、野球の技術を磨きました。

プロ入りとフィリーズ時代

2002年のMLBドラフトでフィラデルフィア・フィリーズから17巡目（509位）で指名され、プロキャリアをスタートさせます。マイナーリーグでの経験を経て、2006年にはワールド・ベースボール・クラシック（WBC）にカナダ代表として選出されます。その後、メジャーデビューを果たしましたが、肘の故障に悩まされることになります。2度のトミー・ジョン手術を経て、ついに2010年にメジャーに復帰するも、すぐに再びマイナーでの時間を多く過ごしました。

巨人時代

2011年12月、マシソンは読売ジャイアンツと契約し日本の舞台に立ちました。最初のシーズンは守護神候補として期待されながらも制球に苦しみましたが、徐々に調子を取り戻し、成果を上げていきます。2012年には40試合に登板し、防御率1.71を記録、また日本シリーズでも重要な役割を果たしました。

2013年には自身初の最優秀中継ぎ投手タイトルを獲得し、その後も高いパフォーマンスを維持しました。2016年には再びこのタイトルを受賞し、外国人選手として初の快挙を成し遂げます。7年の在籍中に数々の名場面を作り、特にホールド数では驚異的な数字を記録し、チームの勝利に貢献しました。

引退とその後

彼の野球キャリアは2020年に入ってから徐々に終わりを迎えることになります。2020年の東京オリンピック出場を目指しましたが、体調不良や怪我で道半ばとなり、同年10月に引退を発表しました。その後、巨人のスカウトとして新たな道を歩み始めます。2023年には再びカナダ代表に選出され、国際舞台に復帰する意欲を見せています。

投手としての特徴

マシソンの投球スタイルはオーバースローであり、平均球速約152km/hのストレートと、スライダー、スプリッターを駆使します。このスタイルにより、マイナーリーグでは通算奪三振率10.05を記録しましたが、与四球率に課題を残しました。

人物

マシソンはその真面目さとチームメイトへの配慮から「先生」と呼ばれることもあり、同僚からは非常に信頼されています。また、休日返上で練習に励む姿勢や、旧式トレーニングへの挑戦は彼のスポーツへの真剣な姿勢を物語っています。

彼の憧れの選手はイチローとケン・グリフィー・ジュニアであり、特にグリフィーとの対戦は彼にとって特別な思い出となっています。さらに、狩猟や料理にも興味を持つ一面を持ち、七面鳥やワニ肉が好物です。

このように、スコット・マシソンは日本の野球界に大きな足跡を残した選手であり、多くのファンに愛され続けています。

もう一度検索