スズキ・イグニス

スズキ・イグニス：コンパクトクロスオーバーSUVの挑戦

スズキ・イグニスは、軽クロスオーバーSUVのハスラーと小型クロスオーバーSUVのエスクードの間に位置する、コンパクトクロスオーバーSUVとして2016年に登場しました。AセグメントのコンパクトカーとSUVの融合を図り、個性的なデザインと実用性を両立させたモデルです。

デザインとコンセプト

イグニスのデザインコンセプトは「シンプルアイコニック、シンプルスタンダード」。シンプルながらも特徴的なデザインを目指し、細部までこだわりが感じられます。スズキは過去の車種デザインをモチーフに取り入れ、「スズキらしさ」を表現しています。ボディカラーも豊富で、個性を演出できるバリエーションが用意されています。

プラットフォームとパワートレーン

イグニスは、ソリオ/ソリオバンディットと同じプラットフォームとパワートレーンを採用。軽量かつ高剛性なボディに、低回転域でのトルクを向上させたK12C型・デュアルジェットエンジンを搭載しています。全車にマイルドハイブリッドシステムを標準装備し、燃費性能の向上を図っています。

4WDシステムと安全性能

4WD車はビスカスカップリング式のフルタイム4WDシステムを採用。ヒルディセントコントロールやグリップコントロールなどの機能も備え、悪路走破性も確保しています。安全面では、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、様々な安全機能を標準装備。高い安全性能も魅力の一つです。

グレードと装備

イグニスは複数のグレードが設定され、それぞれ装備内容が異なります。基本グレードから上級グレードまで、ユーザーのニーズに合わせて選択できます。オーディオはワイドDINサイズに対応し、使い勝手の良さにも配慮されています。

開発と販売

イグニスは、2015年のジュネーブ国際モーターショーでコンセプトカー「iM-4」として初公開されました。その後、東京モーターショーで参考出品を経て、2016年に日本で発売。その後、欧州、インド、台湾など世界各国でも販売が開始されました。日本国内では、2024年4月に販売が終了しました。

主要な年表

2015年: ジュネーブ国際モーターショーでコンセプトカー「iM-4」公開、東京モーターショーで「イグニス」参考出品
2016年: 日本で発売開始、パリモーターショーで欧州仕様車公開、グッドデザイン賞受賞
2017年: ワールド・アーバン・カー部門TOP3受賞、中国市場進出
2018年: 仕様変更
2019年: 仕様変更、安全装備の標準化
2020年: 一部仕様変更、新グレード追加
2021年: 仕様変更、燃費基準達成率向上
2024年: 日本での生産・販売終了

関連車種

イグニスは、スズキの他の車種とプラットフォームやエンジンなどを共有している部分もあります。スズキ・クロスビーはイグニスをベースとした派生車種です。また、初代スイフトの海外向けモデルは「イグニス」の車名で販売されていました。

まとめ

スズキ・イグニスは、コンパクトなボディにSUVらしい力強さと実用性を兼ね備えた、魅力的なモデルでした。個性的なデザイン、先進の安全技術、そして優れた燃費性能は、多くのユーザーに支持されました。日本での販売は終了しましたが、その存在感はスズキの歴史に刻まれています。

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