スズキ・グランドエスクード

スズキ グランドエスクード（初代 TX92W型：2000年-2005年）

グランドエスクードは、スズキが製造・販売していた大型SUVで、北米市場向けに展開されていたXL-7をベースに日本国内向けに導入されたモデルです。

初代モデルの特徴

2000年12月に発売された初代グランドエスクードは、2代目エスクードを基盤としつつ、ホイールベースを延長することで、全長がエスクードの5ドアモデルよりも485mm長くなっています。これにより、3列シート7人乗りという居住性の高い空間を実現しました。エンジンには、V型6気筒2,700ccガソリンエンジンが搭載され、力強い走行性能を発揮しました。

特別仕様車と改良

2002年1月9日には、ファッションデザイナーの山本寛斎氏が内外装を手がけた特別仕様車「KANSAI」が登場しました。専用のシート表皮やドアトリムクロス、本革巻きステアリングホイール、木目調のパネルなどを採用し、上質で個性的なインテリアを演出しました。

2002年6月25日には、特別限定車「ヘリー・ハンセン リミテッド」が発売されました。このモデルでは、専用のフロントバンパーやグリル、サイドステップなどを装着し、エクステリアを力強い印象に仕上げました。内装には撥水加工を施したシートや専用スピーカーが搭載され、機能性も向上しました。このモデルは限定500台で販売されました。

2002年11月には、インパネデザインの一部変更が行われました。さらに、2003年6月にはマイナーチェンジを実施し、フロントマスクのデザインを刷新。より洗練されたスタイリングへと進化しました。

2004年5月20日には、特別仕様車「L‐エディション」が設定されました。本革シート表皮や人工皮革のドアトリム表皮を採用し、内装の質感を大幅に向上。黒木目調パネルやメッキドアハンドルなどを採用し、高級感を演出しました。

生産終了とその後

2005年4月に生産を終了し、翌5月には販売も終了しました。グランドエスクードの後継車は登場せず、スズキは日本国内の3列シートSUV市場から撤退することとなりました。

なお、北米市場向けのXL-7は2006年にフルモデルチェンジを行い、ハイフンなしの「XL7」として2代目が登場しています。

グランドエスクードの系譜

グランドエスクードは、スズキが培ってきたSUVのノウハウと、北米市場でのニーズを融合させたモデルでした。その高い居住性と走行性能は、多くのユーザーに支持されました。現在は生産終了となっていますが、その存在はスズキのSUVの歴史において重要な1ページを飾っています。

関連情報

スズキ: 日本を代表する自動車メーカー。
ゼネラルモーターズ: アメリカの自動車メーカーで、かつてスズキと提携関係にあった。
SUV: スポーツ・ユーティリティ・ビークルの略で、多目的用途の自動車。
スズキ・XL7: 北米市場向けのグランドエスクードの後継モデル。
スズキ・グランドビターラXL-7: グランドエスクードの北米市場での名称。
スズキ・エスクード: グランドエスクードのベースとなったSUV。
スズキ・ジムニー: スズキが製造・販売している小型の本格オフロードSUV。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム: アメリカで開催されるヒルクライムレース。

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