スズキ・ソリオ

スズキ・ソリオ（SOLIO）の概要と歴史

スズキのソリオは、同社が製造・販売するAセグメント級の小型ハイトワゴンです。その誕生は1997年に遡り、「ワゴンR」を基にした「ワゴンRワイド」としてスタートしました。このモデルは、軽トールワゴンのボディを流用しつつ、サイズを拡大し1.0Lエンジンを搭載する形で登場しました。1999年には、フルモデルチェンジが行われ、「ワゴンR+」に名称を変更、さらには2000年には「ワゴンRソリオ」となり「ソリオ」という名称が初めて採用されました。それ以降、2005年にはブランド名から「ワゴンR」が外れ、単に「ソリオ」として市場に出回ることとなりました。

また、「ソリオ」は、他メーカーへのOEM供給も行われ、2000年にはゼネラルモーターズにOEM供給を実施し、「シボレー・MW」として販売されるようになります。2010年には発表された2代目ソリオは、サイドドアにスライドドアを採用することで使い勝手を向上させました。さらに、2010年には初めての派生モデル「ソリオ バンディット」が追加され、より多様なニーズに応える形となりました。

ソリオの進化

2015年には、3代目ソリオが登場し、ガソリン車に加え、初めてマイルドハイブリッド車が導入されました。2016年にはハイブリッド車も追加され、計3種類のパワートレインが選択肢に加わりました。これにより、運転性能や燃費の面での選択肢が拡充されました。

また、スズキ相談役の鈴木修が、会長在任中にソリオを専用車として使っていたことも記録されています。このように、ソリオは個々の利用者のニーズに応じて変化を続けた結果、ますます市場での存在感を強化していきました。

モデル別の特徴

• - 初代 ワゴンRワイド（MA61S/MB61S型）（1997年-1999年）

ワゴンRをベースとし、欧州市場では「ワゴンR+」として展開されました。エンジンはすべて1,000ccのK10A型が搭載され、特別仕様車も展開されました。

• - 初代 ワゴンR+→ワゴンRソリオ→ソリオ（MA63S/64S/34S型）（1999年-2011年）

完全新設計のプラットフォームで、小型車市場を意識した設計となっていました。特に、ドアやエンジンの仕様が多様化し、魅力的なラインナップがそろいました。

• - 2代目 MA15S型（2011年-2016年）

新たに開発されたプラットフォームが採用され、室内空間が拡大され、使いやすさが向上しました。エンジンはK12B型が採用され、パワートレインの向上と燃費性能の改善が図られました。

• - 3代目 MA26S/36S/46S型（2015年-2020年）

新開発の小型乗用車用プラットフォームが導入され、室内長や乗員間距離が大幅に拡大されました。また、走行性能の向上も図られ、特に軽量化が実現しました。

• - 4代目 MA27S/37S/47S型（2020年 - ）

さらに広がったボディサイズで、快適性と荷室の拡大が図られています。エアバッグの数も増え、安全性の強化が施されています。デザイン面でも革新が見られ、現代的な印象を与えています。

車名の由来と脚注

「ソリオ」という名は、スペイン語で「玉座」「王様」を意味しています。また、「バンディット」は「盗賊」を意味し、スズキが1989年に販売を開始したバイク車名から取られています。この車両は優れた性能とともに、使い勝手の良さやデザイン性を兼ね備えており、多くの支持を受け続けています。

まとめ

スズキ・ソリオは、これまで数回のモデルチェンジを通じて進化を遂げ、特に空間の使いやすさやさまざまなパワートレインの選択肢が魅力です。これからも、多くのファミリーや個人に愛される存在であり続けることでしょう。

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