スタジオポノック

株式会社スタジオポノック

株式会社スタジオポノック（STUDIO PONOC, inc.）は、日本におけるアニメ制作[[会社]]です。2015年に設立され、スタジオジブリを退社した西村義明プロデューサーと米林宏昌監督が中心となり、新たな作品を生み出しています。ポノックという名前は、クロアチア語で「深夜0時」を意味し、新しい始まりを象徴しています。

設立の背景

スタジオポノックの設立は、2014年末に宮崎駿監督が引退を表明したことを受けたスタジオジブリの制作部門の解散から始まりました。この状況に対して、西村プロデューサーは「日本でジブリの映画作りの理念を誰が受け継ぐのか」という不安を抱きながら、再び映画制作に情熱を燃やしました。彼はアメリカでの経験を通じて、宮崎、鈴木、そして高畑監督の映画作りを継承する必要性を痛感し、米林監督の協力を得てスタジオを立ち上げる決意をしました。

高畑勲監督も、「スタジオポノックは長編アニメの牙城になるかもしれない」と期待を寄せ、映画界の未来に希望を持っていました。

初作品『メアリと魔女の花』

2017年7月、スタジオポノックの長編デビュー作『メアリと魔女の花』が公開されました。この作品にはジブリでの経験を積んだ多くのクリエイターが関わり、結果として興行収入33億円を達成する大ヒットとなりました。国内外で150以上の国と地域で公開され、多くの視聴者の話題に上りました。ポノックはジブリの理念や技術を引き継ぎつつ、独自の作品を作り出すことに成功しました。

ただし、西村プロデューサーは「ジブリというブランドには興味がない」と語り、過去の成功に頼らず自立したスタジオを目指しています。この姿勢は、未来の映画製作者たちの志を消さぬための強い意志から来ています。

その他の作品と活動

2018年8月には最初の短編アンソロジー『ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-』を公開し、各監督が手掛けた3つの短編が上映されました。また、2019年にはアヌシー国際アニメーション映画祭での公式上映が注目を集めました。さらに、西村プロデューサーはこの映画祭での審査員も務め、アニメーション界の認知度向上に貢献しました。

2022年には、スタジオポノックの長編第2作『屋根裏のラジャー』が公開予定でしたが、最終的に2023年に延期されることとなりました。この変更により、スタジオポノックは新しい挑戦と共に、さらなる成長を遂げる姿勢を見せています。

2023年7月には西村プロデューサーがジブリの新作『君たちはどう生きるか』に協力し、再びジブリの世界へと戻ることとなりました。

結論

スタジオポノックは、過去を尊重しながらも新しいアニメーション作品を生み出す挑戦を続けています。ジブリの精神を受け継ぎつつ、独自の道を歩むスタジオの今後に注目が集まっています。

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