スタートレック:フェイズII

スタートレック:フェイズII

『スタートレック:フェイズII』は、国際的に人気のあるSFテレビドラマ『宇宙大作戦』の直接的な続編として企画された作品です。このシリーズは1970年代の初めに製作が開始され、当初は全13話の放送が予定されていました。しかし、映画版『スター・トレック』の公開が決定したため、最終的には制作が中止されました。

計画と中止の背景

このドラマの脚本は12話分まで完成しており、制作チームは意気込みを持って取り組んでいました。特に、本作では前作『宇宙大作戦』のキャストが多く復帰することが期待されていましたが、副官スポックを演じるレナード・ニモイが演劇の仕事と重なり、出演できなくなったことから、新たなキャラクターが導入されることになりました。新たな副官はゾーンというバルカン人キャラクターです。

船の設定

本作に登場するUSSエンタープライズは、後の映画版に登場するエンタープライズの改装型とされており、一部では「フェイズII型」と呼ばれることもあります。この設定は、映画版のエンタープライズのデザインに影響を与え、一部のストーリー展開も映画と類似しています。これは、映画『スター・トレック』がこのドラマの脚本を基にしていたため、共通点が多かったのです。

主な登場人物

『スタートレック:フェイズII』には多くの魅力的なキャラクターが登場します。以下に、主要なキャラクターを紹介します。

• - ジェームズ・タイベリウス・カーク（ウィリアム・シャトナー）: 船長で地球人の男性。指導力と勇気を持ち合わせたキャラクターです。
• - ウィラード・デッカー（スティーブン・コリンズ）: 副長で中佐。パイロットとしての経験を活かし、艦の運行を支えます。
• - ゾーン（デヴィット・ゴートレックス）: 科学主任でバルカン人。論理的思考を通じて科学的知見を提供します。
• - レナード・マッコイ（ディフォレスト・ケリー）: 医療主任で地球人男性。船団の健康を守るため日々奮闘しています。
• - モンゴメリー・スコット（ジェームズ・ドゥーハン）: 機関主任で中佐。エンタープライズのエンジンを駆使する技術者です。
• - ウフーラ（ニシェル・ニコルズ）: 通信士官で地球人女性。コミュニケーションのプロフェッショナルです。
• - ヒカル・スールー（ジョージ・タケイ）: 主任ナビゲーターで地球人男性。航海の安全を確保します。
• - パヴェル・チェコフ（ウォルター・ケーニッグ）: ナビゲーターで大尉。若きエリートとしての活躍が期待されます。
• - アイリーア（パーシス・カンバッタ）: デルタ人のナビゲーターです。
• - クリスティン・チャペル（メイジェル・バレット）: 看護師で地球人女性。医療面でのサポートを行います。
• - ジャニス・ランド（グレース・リー・ホイットニー）: 船長付き秘書です。

なお、映画『スター・トレック』では、ゾーンを演じたゴートレックスがカメオ出演しており、ファンには嬉しいサプライズとなりました。

このように、『スタートレック:フェイズII』はシリーズの重要な位置づけを持ちながらも、その企画段階での中止は多くのファンにとって残念な出来事でした。影響を受けたキャラクターやアイディアは後の作品に引き継がれ、シリーズ全体の発展に寄与しています。

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