スターフルーツ

スターフルーツとは

スターフルーツ（学名: Averrhoa carambola）は、カタバミ科ゴレンシ属の常緑樹、またはその果実を指します。和名は五斂子（ごれんし）と言い、果実の断面が星形をしているのが特徴です。

原産と栽培

原産地は南インドなどの熱帯アジアで、東南アジア全域、中国南部、台湾、ブラジル、カリブ海地域、アメリカのフロリダやハワイなど、熱帯・亜[[熱帯]]地域で広く栽培されています。日本では、沖縄県や宮崎県などで栽培されています。

名前と形状

和名や英名（star fruit）の由来は、果実の断面が五稜星型をしていることから来ています。中国語でも「五斂子」と呼ばれますが、現在では「楊桃（ヤンタオ）」が一般的です。また、断面が三角形に近い品種は「三斂子」と呼ばれます。酸味の強いものは「三稔（サンレン）」とも呼ばれます。
インドネシア語では「ベリンビン」(Belimbing)と呼ばれています。

食用としての利用

スターフルーツは、生食やサラダ、ピクルス、砂糖漬けなど、様々な方法で食用にされています。未熟なものは黄緑色で、熟すと全体が鮮やかな黄色になります。味は薄く、あっさりとした甘味とほのかな酸味が特徴です。

甘味種は生食に向いており、酸味種は小ぶりで、ピクルスやジャムなどの加工品に利用されます。果肉は水分が豊富で、和ナシのようなサクサクとした食感があり、クセのない味が楽しめます。

栄養面では、カリウムや食物繊維を多く含んでいます。

食べ頃と選び方

スターフルーツの旬は、9月から翌年の2月頃です。果皮に斑点やシワがなく、全体的に均一に色づいているものが良品とされます。緑色のものは常温で追熟させ、熟したものを生で食べるのがおすすめです。

熟すと果実の色が緑色から黄色に変化しますが、少しだけ青みが残っている時期が食べ頃です。サラダに入れる場合は、完熟していない青い状態のものを使うことが多いです。熟していない場合は、20度前後の室温で保存して追熟させます。
熟した後は冷蔵庫で保管し、早めに食べきりましょう。熟すと果肉が柔らかくなり、表面にシワができやすくなります。

食べ方

食べる際には、まず果実をよく水洗いします。縁の尖った部分（稜の部分）は渋みがあるので、薄く切り落とします。皮は薄いので、そのまま食べることができます。

輪切りにすると星形になり、見た目も楽しめます。また、スティック状に切って食べることも可能です。

砂糖漬けやジャムにも加工できます。東南アジアなどでは、塩をかけて食べることがあります。台湾では、塩、砂糖、レモン汁、甘草などを使った楊桃湯という飲料があります。

中国広東省などでは、炒め物やスープなどの料理に使われることもあります。また、糯米を水で磨り潰した汁をかけて食べると、甘味が増して美味しくなります。広東省中山市には、酸味が強く生食には向かない「三稔」を砂糖と生姜で煮て干した「三稔包（サンレンバオ）」というお菓子があります。

自然毒性について

スターフルーツには、カタバミの葉と同様に微量のシュウ酸塩が含まれています。通常は健康な人であれば腎臓で濾過されて体外に排出されるため問題ありません。しかし、腎臓機能に障害がある場合は、体内に残ったシュウ酸が血液中のカルシウムイオンと結合してシュウ酸カルシウム結石症を引き起こす可能性があります。

また、スターフルーツには神経毒であるカランボキシンも含まれています。特に人工透析患者など、腎機能障害を持つ人が摂取すると神経症状を発症する危険性があります。

まとめ

スターフルーツは、見た目も味もユニークな熱帯果実です。多様な食べ方があり、栄養も豊富ですが、腎機能が低下している方は摂取に注意する必要があります。

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