スターレット (潜水艦)

スターレット (USS Sterlet, SS-392)

スターレットは、アメリカ海軍のバラオ級潜水艦の一隻です。その名はカスピ海に生息する小型のチョウザメ科、スターレットに由来します。艦は1943年7月14日にメイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で起工され、10月27日に命名され、1944年3月に艦長オーム・C・ロビンズ中佐の指揮の下で就役しました。

艦歴概要

スターレットの初めての任務は1944年7月4日、小笠原諸島への哨戒です。この任務では、多数の日本の漁船や特設監視艇の撃沈を達成しました。特に、父島近海での攻撃や生存者の捕獲が注目されます。その後、8月26日にはミッドウェー島に帰投しました。

第2の哨戒 (1944年9月 - 11月)

9月18日から12月10日までの間、スターレットは日本近海での活動に従事。小型漁船の撃沈や、より大規模な艦隊への攻撃を試みました。この期間中、スターレットは数隻の日本艦艇を沈めることに成功し、その戦功により多くの従軍星章を受章しました。

第3の哨戒 (1945年1月 - 4月)

1945年1月25日、再び日本近海に向かい、硫黄島の戦いを支援する任務に従事しました。また、他の潜水艦と連携して敵の特設監視艇群を排除する作戦に参加し、成功を収めました。3月1日には立山丸を撃沈し、4月4日には再度ミッドウェー島に帰投しました。

第4の哨戒 (1945年4月 - 6月)

この期間は特にソ連の船舶との識別が重要視され、スターレットは慎重な行動を求められました。5月29日、護衛艦付きの貨物船を発見し、夜間に攻撃を成功させたことが記録されています。6月10日には課題に直面しながらも任務を全うし、ミッドウェーに帰還しました。

第5の哨戒 (1945年7月 - 8月)

7月5日、B-29部隊の支援任務を中心に活動し、また艦砲射撃を行って産業施設を攻撃しました。日本の降伏により、この哨戒が最後の任務となり、8月23日に無事にミッドウェー島に帰投しました。

戦後の活動

戦後スターレットは1946年にサンディエゴへ帰還し、以後も数回の再整備を行いました。1950年に再就役し、その後映画『太平洋の虎鮫』の撮影にも使われるなど多彩な活動を行いました。1954年から68年まではハワイ諸島での作戦に従事し、多くの艦と連携して訓練演習を行いました。

1968年に最後の配備を終えた後、スターレットは退役し、1969年には原子力潜水艦サーゴによって海没処分されました。スターレットは、その戦歴や戦功で6個の従軍星章を受章し、アメリカ海軍の歴史に名を刻みました。

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