スティーブン・トンプソン (格闘家)

スティーブン・トンプソン：総合格闘技界の光

スティーブン・トンプソンは、1983年2月11日生まれのアメリカ合衆国出身の男性総合格闘家であり、元キックボクサーです。サウスカロライナ州シンプソンビルを故郷とし、現在はピッチブラックMMAおよびセラ・ロンゴ・ファイトチームに所属しています。彼の戦績は驚異的であり、UFCウェルター級ランキングで11位に位置付けられています。

来歴

トンプソンは、プロキックボクサーである父親の影響を受け、3歳から拳法空手を始めました。成長と共に多様な格闘技技術を習得し、14歳でキックボクシングと柔術を学び始め、20歳でブラジリアン柔術、26歳で総合格闘技に挑戦することとなりました。彼のキックボクシングキャリアでは、アマチュア戦での38試合中37勝を挙げ、プロに転向後は58戦無敗の成績を誇っています。2010年には、総合格闘技デビュー戦を勝利で飾り、キャリアをスタートさせました。

UFCキャリア

トンプソンは、2012年にUFCにデビューし、最初の試合でダン・スティットジンを相手に高い技術を見せつけ、右ハイキックによるKO勝利を収めました。この試合ではノックアウト・オブ・ザ・ナイトも受賞しました。その後、初めての判定負けを経験しましたが、再び立ち直り、2014年にはUFCのミドル級王座を獲得したロバート・ウィテカーを相手に大舞台で勝利をもたらすなど、高い実力を示しました。

以降も彼は数々の名試合をこなし、2016年には元UFCウェルター級王者のジョニー・ヘンドリックスを1ラウンドTKOで下し、さらにローリー・マクドナルドを相手に判定勝ちを収めました。また、タイトルマッチではタイロン・ウッドリーと二度にわたり戦い、どちらも激闘を繰り広げましたが、王座獲得には至りませんでした。

その後の試合でも、ホルヘ・マスヴィダルやダレン・ティルといった強豪と接戦を繰り広げ、2020年にはジェフ・ニールとの対戦で圧倒的な勝利を収めました。2022年にはケビン・ホランドに勝利し、次第に彼の人気と実力は認知されていきました。

しかし、2023年にはランキング5位のシャフカト・ラフモノフに対して一本負けし、キャリア初の一本負けを経験しました。2024年にはホアキン・バックリーにKO負けを喫し、試合運びの難しさを再認識することとなります。

人物像とエピソード

スティーブン・トンプソンは、非常に穏やかで礼儀正しい性格が特徴です。彼の実弟は、元UFC世界ミドル級王者クリス・ワイドマンの実妹と結婚しており、トンプソン自身はワイドマンの義兄にあたります。格闘技界では「NMFベルト」、すなわち「史上最も良いヤツのベルト」をアリエル・ヘルワニから授与されるほど、その人柄には定評があります。

戦績とタイトル

トンプソンは、IAKSA世界クルーザー級王座やWAKO世界選手権 クルーザー級での優勝など、数々のタイトルを獲得してきました。また、UFCファイト・オブ・ザ・ナイト、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトの受賞歴も持ちます。彼の進化する戦闘スタイルと人間性は、多くのMMAファンに愛され続けています。

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