タイロン・ウッドリー

タイロン・ウッドリー

タイロン・ウッドリー（Tyron Woodley）は1982年4月17日に生まれ、アメリカ合衆国ミズーリ州ファーガソン出身の総合格闘家、プロボクサー、俳優、ラッパーとして知られています。彼はアメリカン・トップチーム・エボリューションに所属し、名実ともにUFC世界ウェルター級の王者であることから、その卓越した実力が裏付けられています。

幼少期とアスリート経歴

ウッドリーは13人兄弟姉妹の中で11番目に生まれ、父親が幼少期に蒸発したため母子家庭で育ちました。このような環境から、彼はアスリートへの道を歩むことになります。高校ではアメリカン・フットボールとレスリングに取り組み、ミズーリ大学コロンビア校ではレスリングで頭角を現し、NCAAディビジョン1でオールアメリカンに2度輝きました。また、彼は一時期ベン・アスクレンとチームメイトでもありました。2009年2月にはプロ総合格闘技としてのキャリアを開始しました。

Strikeforce時代

ウッドリーは2009年にStrikeforceに参戦し、初戦であるStrikeforce: Lawler vs. Shieldsにおいてサルバドール・ウッズをダースチョークで1ラウンド一本勝ちしました。その後も印象的な試合を重ね、2012年にはStrikeforce世界ウェルター級王座決定戦に出場しましたが、ネイサン・マーコートに敗れ、王座獲得は果たせませんでした。

UFCでの活躍

2013年にUFCに進出したウッドリーは、UFC 156でジェイ・ヒエロンと対戦し、わずか36秒でKO勝ちを収めます。その後も数々の名勝負を繰り広げ、2016年にはUFC世界ウェルター級タイトルをロビー・ローラーから獲得しました。彼はその後、王座防衛にも成功し、スティーブン・トンプソンとの接戦では王座の初防衛を果たしました。

王者としての防衛と苦境

2018年にはダレン・ティルとの試合で敵を下し4度目の王座防衛を成功させましたが、2019年にはカマル・ウスマンに敗れて王座を陥落します。この試合以降、ウッドリーは苦しい時期を迎え、連敗が続きました。彼は2021年にUFCを離れフリーエージェントとなりました。

プロボクシングへの転向

UFCを後にしたウッドリーは、2021年にプロボクシングに挑戦し、YouTuberのジェイク・ポールとの試合に臨みましたが判定負けを喫しました。その後も再戦しましたが、KO負けに終わり、ボクシングの世界でも厳しい結果が続きました。

ファイトスタイルと人物像

ウッドリーは高いテイクダウンディフェンス率と破壊力のあるパンチを武器にするストライカーです。基本的には相手に付き合わない堅実なスタイルを取りつつも、レスリングをベースとしており、テイクダウンの成功率はあまり高くありません。彼はラッパーとしても活動しており、有名アーティストとのコラボ作品をリリースしたほか、映画にも出演しています。

社会貢献

ウッドリーはコミュニティへの貢献として、災害被害者への寄付活動も行っています。家庭では結婚しており、四児の父としての一面も持っています。彼の多彩なキャリアと人間性は、多くのファンに支持されています。

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