スティーブ・ブラックマン

スティーブ・ブラックマン：マーシャルアーツの達人、ハードコア王の軌跡

スティーブ・ブラックマン(1963年9月28日生まれ)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州出身のプロレスラーです。マーシャルアーツのスキルを駆使した、独特のファイトスタイルで知られています。寡黙で硬派な彼のキャラクターは、観客から「リーサル・ウェポン」や「サイレント・アサシン」の異名で呼ばれ、多くのファンを魅了しました。

プロレスラーとしてのキャリア

1986年8月、ルー・アルバーノとザ・シチリアンズで活躍したトニー・アルティモアに師事しプロレスラーデビューを果たします。その後、アメリカ東部やカナダのカルガリーを転戦。1988年には新日本プロレスに初来日し、長州力らと対戦するなど、国際的な活躍も見せています。

WWF(現WWE)では1997年11月から本格的に活動を開始。ベビーフェイスの武術家ギミックで人気を博します。1998年にはシュートファイティング・トーナメント「WWF Brawl for All」にも出場。1回戦で勝利したものの、負傷により棄権という結果に終わりました。

ケン・シャムロックとの抗争では、一時的にヒールターン。なんと、シャムロックを車で轢くという衝撃的な行動に及ぶなど、激しい抗争を繰り広げました。その後、ベビーフェイスに戻り、アル・スノーとのタッグチーム「ヘッド・チーズ」で活動します。

2000年6月27日には、クラッシュ・ホーリーからWWFハードコア王座を奪取。竹刀やヌンチャクなどを用いた、武術家ならではの攻撃で観客を圧倒しました。ハードコア王座を巡る抗争では、シェイン・マクマホンとの激しい攻防を展開。サマースラムでは、50フィートの高さからシェインを突き落とし、自らも飛び降りるという衝撃的なフィニッシュで王座奪還を果たしました。

同年秋には、ストーン・コールド・スティーブ・オースチンの轢き逃げ事件の犯人捜しがアングルとして展開されました。シェイン・マクマホンは、過去にシャムロックを車で轢いたことをブラックマンに重ね合わせ、犯人だと決めつけますが、実際はリキシが犯人でした。

2000年12月、レイヴェンに敗れハードコア王座を失います。その後、グランマスタ・セクセイと異色のタッグチームを結成しますが、シェイン・マクマホンとステファニー・マクマホン率いるアライアンスの台頭により、WWFをフェードアウト。2002年11月には解雇となりました。

WWE解雇後

WWE解雇後は、地元ペンシルベニア州ハリスバーグにMMAトレーニングジム「ブラックマンMMA」(後に「スティーブ・ブラックマンズ・ファイティング・システムズ」に改称)を開設。ケン・シャムロックやUFCファイターなどをトレーナーに迎え、プロレスラー育成にも力を入れています。ペンシルベニアの格闘技団体PFCとも提携し、地域社会に貢献しています。

2007年にはRAW15周年記念大会にゲスト出演し、バトルロイヤルに出場。現在では、保釈保証業者として地元で活躍しています。

得意技

ブラックマンの得意技は、そのマーシャルアーツのバックグラウンドを反映した多彩な打撃技と関節技でした。

バイシクルキック
トラースキック
ドラゴン・スリーパーホールド
クルシフィックス・アームバー

獲得タイトル

* WWFハードコア王座：6回

スティーブ・ブラックマンは、その独特のスタイルと激しいファイトで、プロレス界に大きな足跡を残しました。リング内外で活躍を続ける彼の今後の活動にも注目です。

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