スティールヘッド (潜水艦)

スティールヘッド (USS Steelhead, SS-280)

スティールヘッドは、アメリカ海軍のガトー級潜水艦の一隻で、主に太平洋戦争での作戦に従事しました。その艦名は、降海型のニジマスに由来しています。この艦は1942年に竣工し、以来数回の哨戒行動を行いました。以下では、彼女の艦歴や特筆すべき行動について詳述します。

艦歴の概要

1942年6月、メイン州キタリーのポーツマス海軍造船所で起工されたスティールヘッドは、1942年9月に進水し、同年12月に正式に就役しました。その後、ロングアイランド沖での整調を経て、1943年4月に初の哨戒任務に出撃しました。彼女の初期の行動は日本海近海に向けられ、敵目標への攻撃を行うことが期待されていました。

第1の哨戒 (1943年4月 - 6月)

スティールヘッドは、初の哨戒任務で日本近海へ向かい、敵の製鉄所に対して艦砲射撃を実施しましたが、実際の命中は大きいものではありませんでした。また、彼女は機雷を敷設する任務も行い、この時の戦果は目立ったものはなく、49日間の行動を経てミッドウェー島に帰投しました。

第2の哨戒 (1943年6月 - 9月)

次の哨戒では、トラック諸島方面に出撃。ここでは複数の敵艦を発見し、魚雷攻撃を実施しましたが、決定的な戦果を挙げられませんでした。最後の攻撃では、魚雷が早期爆発を起こし、敵艦に命中しない結果となりました。47日間の行動の後、真珠湾に帰投し、修理を行いました。

第3、第4、第5の哨戒 (1943年12月 - 1944年6月)

スティールヘッドはその後も活発に作戦を展開し、特務艦への攻撃や輸送船団への襲撃などを実施しました。特に、タラワへの爆撃支援を行うための任務や、パラオ方面への艦攻撃など、多くの任務を遂行しましたが、成果は限られたものでした。また、魚雷の発射を行うも命中音が確認できない事態が続きました。

第6、第7の哨戒 (1944年6月 - 1945年8月)

1944年6月からはさらに積極的な行動を展開し、ルソン海峡では数回の魚雷攻撃を行いました。盟友艦と共に攻撃を行い、多くの輸送船を撃破したと報告されています。しかし、オーバーホール中に火災事故が発生し、艦首が焼損する損害を受けました。

最終哨戒では、トラック諸島方面でパイロット救助支援任務に従事し、戦果こそ挙げられませんでしたが、海上行動の任務を全うしました。た近、戦争の終結を迎えました。

戦後の活動

戦後、スティールヘッドは予備役に入り、訓練艦として任務を続けました。最終的には1960年に除籍されました。彼女は精力的に行動をし、多くの戦功を挙げ、最終的には6個の従軍星章を受章することとなりました。

スティールヘッドの活躍は、アメリカ海軍の潜水艦戦における重要な一例として、多くの記録に残されています。

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