スネクマ シルバークレスト

シルバークレスト：ビジネスジェット用ターボファンエンジンの解説

シルバークレストは、フランスのスネクマ（現サフラン）がビジネスジェット向けに開発を進めているターボファンエンジンです。2006年のNBAA（全米ビジネス航空協会）の展示会で発表されました。

設計と開発

当初、シルバークレストは8,500lbf（38kN）から10,500lbf（47kN）の推力を目標として設計されました。しかし、開発が進むにつれて、そのターゲットは変化し、最大離陸重量（MTOW）が45,000lb（20,000kg）から60,000lb（27,000kg）の中型客室の大きなビジネスジェット機、または40席から60席程度のリージョナルジェット機へと移行しました。それに伴い、エンジンの推力も9,500lbf（42kN）から12,000lbf（53kN）へと引き上げられました。

エンジンの構造は、ソリッドで幅広の後退角を持つファンが特徴で、ブースター段は設けられていません。圧縮機は、4段の軸流式低圧圧縮機と1段の遠心式高圧圧縮機で構成されています。総圧縮比は約27:1で、コア部分のみの圧縮比は17以上です。高圧圧縮機は単段のタービンで駆動され、直径約1.0m（40インチ）のファンは3段式の低圧タービンで駆動されます。

エンジンコアの実証試験では、高圧圧縮機の軸と燃焼器の回転数が離陸時に20,300rpmに達しました。実物大のエンジン実証機は2008年末に運転を開始し、2010年または2011年初頭に認証を取得、2012年の販売開始を目指していました。しかし、2008年1月時点では、このエンジンを採用する航空機メーカーはまだ現れていませんでした。

スネクマと同様にサフラングループの一員であるチュルボメカは、遠心式圧縮機の設計を担当しています。

仕様

以下に、シルバークレストの主な仕様を示します。

形式: 軸流式および遠心式圧縮機を用いた2軸式バイパスターボファンエンジン（バイパス比：約4.5）
全長: 約1,900mm（74インチ）
直径: ファン：約1,000mm（40インチ）
乾燥重量:

構成要素

圧縮機: 低圧：1段軸流式ファン（ブースターなし）、高圧：軸流式4段＋遠心式1段
タービン: 低圧：軸流式3段、高圧：軸流式1段

性能

推力: 9,500lbf（42kN）から12,000lbf（53kN）
全圧縮比: 約27
出力重量比:

外部リンク

スネクマのサイト

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