スペースバリューホールディングス

スペースバリューホールディングス株式会社（英文表記：SPACE VALUE HOLDINGS CO., LTD.）は、日本の建設関連事業を手がける企業グループの持株会社として発足しました。その起源は、プレハブ建築や立体駐車場などの分野で実績を持つ日成ビルド工業株式会社が、自社株式を単独で移転する方式で親会社を設立したことにあります。

なお、この会社は歴史の中で商号を変更しており、2023年2月までは「株式会社スペースバリューホールディングス」という商号（いわゆる「前株」）を用いていました。現在の商号は「スペースバリューホールディングス株式会社」（いわゆる「後株」）ですが、両者は法人格が異なる存在です。この記事では、便宜上、旧商号であった法人を「旧社」、現在の商号である法人を「新社」として説明します。

設立の背景と目的

前身である日成ビルド工業は、1961年の設立以来、プレハブ建築や立体駐車場といった分野で、製造、販売、そして施工を手がけてきました。事業の拡大を目指し、2012年には小澤建設（現在のNB建設北関東）、2013年には相鉄建設（現在のNB建設）、2016年にはコマツハウス（現在のシステムハウスR&C）といった企業を次々と子会社化しています。

このような事業基盤をさらに強化し、企業価値の最大化、グループ全体での相乗効果の向上、経営の効率化、そしてコーポレート・ガバナンス体制のより一層の強化を図るため、日成ビルド工業は持株会社体制への移行を決定しました。この方針に基づき、2018年10月1日、日成ビルド工業の単独株式移転によって、新たな親会社である株式会社スペースバリューホールディングス（旧社）が設立されたのです。

旧社の沿革

旧社、株式会社スペースバリューホールディングスは、持株会社として設立された同日、それまで日成ビルド工業が上場していた東京証券取引所市場第一部に、代わって上場を果たしました。設立後、グループ経営の機能強化のため、2019年5月には日成ビルド工業から関係会社株式等の管理事業を承継しています。

しかし、設立から数年後には、その経営体制に大きな動きがありました。2022年1月6日、ポラリス・キャピタル・グループ傘下のPTCJ-2ホールディングス株式会社による株式公開買い付け（TOB）が実施され、旧社の議決権所有割合の81.66%が取得されることになりました。これにより、旧社はポラリス・キャピタル・グループの傘下に入り、同年3月29日には東京証券取引所市場第一部での上場が廃止され、非公開化されました。続いて3月31日には株式併合が行われ、株主はPTCJ-2ホールディングス株式会社のみとなっています。

非公開化された旧社は、2023年3月30日には親会社であったPTCJ-2ホールディングスを吸収合併しました。そして、その直後の2023年5月30日、株式会社NB建設に吸収合併される形で、株式会社スペースバリューホールディングス（旧社）はその法人としての歴史を終え、解散しました。

新社の設立とその後の動き

旧社が解散する少し前の2023年3月には、全く新しい法人としてスペースバリューホールディングス株式会社（新社）が設立されています。旧社がNB建設に吸収合併されたことにより、NB建設が実質的に旧社の事業や子会社を引き継いだ形となりましたが、新社はこのNB建設の全株式を保有することとなります。

しかし、新社もその形態を長く維持しませんでした。新社が保有していたNB建設の全株式は、旧社解散の翌日である2023年5月31日付で、京王建設株式会社へ譲渡されています。

主なグループ企業

過去にスペースバリューホールディングスグループを構成していた主な企業は以下の通りです。

- 国内

- 日成ビルド工業株式会社
- 株式会社NBマネジメント
- 株式会社システムハウスR&C
- アーバン･スタッフ株式会社
- 株式会社NB建設北関東
- NBNS投資事業有限責任組合
- 株式会社NBパーキング
- 株式会社NBインベストメント

- 海外

- NISSEI BUILD ASIA PTE. LTD.（シンガポール）
- P-PARKING INTERNATIONAL PTE LTD（シンガポール）
- SPACE VALUE(THAILAND)CO.,LTD.（タイ）
- PCC-1 NISSEI TIC AUTO PARKING JOINT STOCK COMPANY（ベトナム）
- EXCELLENCE PARKING SOLUTION SDN. BHD.（マレーシア）

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