スンマ (小惑星)

スンマ (1928 Summa) について

スンマは、小惑星帯の内側領域に位置する岩石質の小惑星です。この小惑星は、1938年9月21日にフィンランド南西部のイソ・ヘイキラ天文台で、フィンランド人天文学者ユルィヨ・バイサラによって発見されました。その後、1940年に起こったスンマの戦いの舞台となった村の名前にちなんで命名されました。

軌道と分類

スンマはS型小惑星に分類され、小惑星帯の内側、太陽から2.0～3.0天文単位の距離を約3年11ヶ月（1423日）かけて公転しています。この小惑星の軌道離心率は0.20で、黄道に対する軌道傾斜角は5°です。発見以前には観測されておらず、観測弧は公式発見の翌日からトゥルクで開始されました。

自転周期

スンマの自転周期については、複数の観測結果があります。1984年3月には、アメリカの天文学者リチャード・ベンゼルによる測光観測で、9.66時間の周期で光度が0.14等級変化することが確認されました。2012年8月には、ラリー・E・オーイングスによって6.855日周期で0.13等級の変化幅を持つ光度曲線が観測され、二重小惑星である可能性も示唆されました。さらに、1ヶ月後にはケヴィン・ヒルズによって6.8549時間で光度が0.18等級変化するという、より精度の高い光度曲線が得られました。

直径とアルベド

アメリカ航空宇宙局（NASA）の広視野赤外線探査機（WISE）とその後継ミッションであるNEOWISEによる観測では、スンマの直径は9.333km、表面のアルベドは0.160と測定されています。一方、Collaborative Asteroid Lightcurve Link（CALL）では、岩石質小惑星の標準的なアルベドである0.20と、絶対等級12.76から、直径を8.34kmと計算しています。これらの観測結果から、スンマの物理的特性について理解が深まっています。

名前について

スンマという名前は、1939年から1940年の冬戦争中に激戦地となったカレリア地峡の村、スンマに由来しています。この小惑星の正式な命名は、1980年8月1日に小惑星センター（M.P.C. 5450）によって公表されました。ユルィヨ・バイサラが発見した天体の多くは、第二次世界大戦中のフィンランドとソビエト連邦の間の軍事衝突に関連する地名や人物から名付けられています。

出典

以下は、スンマに関する情報源として役立ついくつかのリンクです。

外部リンク (1928) Summa Archived 5 March 2016 at the Wayback Machine.
Hills Observatory, Kevin Hills
Asteroid Lightcurve Database (LCDB), query form
Dictionary of Minor Planet Names, Google books
Asteroids and comets rotation curves, CdR – Observatoire de Genève, Raoul Behrend
Discovery Circumstances: Numbered Minor Planets (1)-(5000) – Minor Planet Center
* スンマ - JPL Small-Body Database

これらのリンクから、スンマに関する更なる詳細な情報やデータにアクセスすることができます。


スンマは、その発見から現在に至るまで、天文学者によって継続的に研究されており、その物理的特性や軌道に関する理解が深められています。この小惑星は、太陽系の歴史や小惑星帯の形成過程を解明する上で、重要な手がかりを提供してくれると考えられます。

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