スープレックス

スープレックス (Suplex)

スープレックスとは、プロレスにおいて特有の投げ技を指し、主に相手を後方へと反り投げる技術が含まれます。この技はそのままピンフォールを狙う目的で使われることが多く、いくつかのバリエーションがあります。スープレックスの解釈には狭義と広義が存在し、それぞれ異なるスタイルや技の分類が行われます。

定義

狭義

狭義のスープレックスは、主にジャーマン・スープレックスを指し、この技に特有の名前を持つ派生技も含まれます。この定義では、投げ方やクラッチの方法が厳密に定義されており、特にブリッジをしながら相手を後方に投げる技が挙げられます。

カール・ゴッチは、インタビューで「スープレックス」と称される技の正確さを強調しています。彼によると、相手の胴を背中からクラッチして反り投げる技のみがスープレックスとして認識されるべきで、それ以外の技は異なる名称で呼ばれるべきだとしています。すべての投げ技を「スープレックス」として扱うことは、混乱を招く原因とされています。

広義

最近では、スープレックスの定義が広がり、クラッチの方法や投げるスタイルにかかわらず、相手を反り投げる技はすべてスープレックスと見なされることが増えています。これにより、新たな技術の開発が行われ、スープレックスの多様性が生まれました。

最広義

さらに大まかな定義では、相手を自身の後ろに投げる技すべてをスープレックスとして扱うこともあります。これは、バックドロップなどにも適用され、一般的にも広く認識されています。用語が曖昧になることもありますが、日本のメディアなどではその区分けを明確にしながら使うよう努めています。

技の分類

スープレックスは、以下のようにさまざまな技に分類できます。

• - ジャーマン・スープレックス — 相手の胴を背後からクラッチし、後方に反り投げる。
• - ドラゴン・スープレックス（フルネルソン・スープレックス） — 相手の片腕をハーフネルソンでホールドしたまま投げる技。
• - チキンウィング・スープレックス — 相手の両腕を固定しながら反り投げる。
• - ハーフハッチ・スープレックス — 相手の首を片腕でホールドし反り投げる。

語源

スープレックス（Suplex）の語源にはいくつかの説があります。一説によると、グレコローマンスタイルのレスリングから持ち込まれたとされる「スープレイ（suplay）」が由来です。また、「柔軟性」を表すフランス語の「Souplesse」に由来しているとも言われています。さらに、「大変素晴らしい（Super-Excellent）」という言葉が短縮されてスープレックスになったという説も存在します。

まとめ

スープレックスはプロレスにおいて非常に重要な技であり、その多様性や派生技はプロレスファンの間で広く受け入れられています。スープレックスを学ぶことで、選手はさまざまな戦術を身につけ、試合の中で有利なポジションを確保する手助けとなるでしょう。また、技の正確な理解と適切な使い方が求められます。

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