セイントリアムは、アメリカで活躍した競走馬です。
2005年の
ブリーダーズカップ・クラシックをはじめ、ドンハンデキャップ、
スティーブンフォスターハンデキャップ、
ウッドワードステークスなど、数々の重賞競走を制しました。
競走馬としてのキャリアは、
2003年のデビューから始まりました。初戦は2着と惜しくも勝利を逃しましたが、その後勝ち星を重ね、徐々に実力をつけていきます。しかし、初期のレースでは、アーカンソーダービー7着やアメリカ競馬名誉の殿堂博物館ハンデキャップ10着など、結果に恵まれない時期もありました。
それでもセイントリアムは諦めず、着実に経験を積み重ねていきます。
2004年には、クラークハンデキャップで重賞初勝利を挙げ、大きな自信を掴みました。翌
2005年には、ドンハンデキャップでG1競走初制覇を達成すると、勢いに乗って
スティーブンフォスターハンデキャップも制し、G1競走2勝目を挙げました。さらに、
ウッドワードステークスでも勝利を収め、勢いは加速していきます。そして迎えた
ブリーダーズカップ・クラシック。1番人気に応え、見事な勝利を収め、彼の競走馬としてのキャリアは最高潮に達しました。この活躍により、セイントリアムは
2005年の
エクリプス賞年度代表馬、ならびに最優秀古
牡馬に選出される栄誉に輝きました。
彼の活躍は、父であるセイントバラードにとっても大きな喜びとなりました。セイントバラードはセイントリアムがデビューする前の
2002年に亡くなっていましたが、セイントリアムの活躍により、
2005年の北米
リーディングサイアーの称号を獲得しました。
2005年、
ブリーダーズカップ・クラシックを最後に、セイントリアムは引退し種
牡馬となります。レーンズエンドファームで種
牡馬生活をスタートさせ、初年度から多くの牝馬を集め、順調な滑り出しを見せていました。しかし、
2006年8月22日、移動中の事故により左後脛骨を粉砕骨折。残念ながら回復不可能と判断され、安楽死の措置が取られました。
種
牡馬としての期間は短かったものの、その血統は後世に受け継がれ、多くの優秀な競走馬を輩出しました。代表的な産駒であるハヴル・ド・グレイスは、アップルブロッサムハンデキャップ、
ウッドワードステークス、ベルデイムステークスなど、数々のG1競走を制覇し、2011年の
エクリプス賞年度代表馬に選出されています。
セイントリアムは、華々しい活躍と悲劇的な最期という、ドラマチックな生涯を送った競走馬でした。短いながらも、その輝かしい功績は、多くの競馬ファンに記憶され続けています。彼の伝説は、今もなお語り継がれているのです。