セントクリストファー島

セントクリストファー島（セントキッツ島）

セントクリストファー島、別名セントキッツ島は、カリブ海の小アンティル諸島、リーワード諸島に位置する火山島です。セントクリストファー・ネイビス連邦を構成する2つの島のうちの一つで、連邦の首都バセテールが所在します。

地理

島の地形は火山活動によって形成され、中央部には標高1,156mのリアムイガ山（旧ミゼリー山）がそびえ立っています。山頂には深さ227mのクレーターがあり、島のランドマークとなっています。島の最南端には、島最大の湖であるグレート・ソルト池が位置しています。

歴史

ヨーロッパ人が到来する以前は、カリブ族がこの島に居住していました。彼らが残したペトログリフ（岩絵）が、島の歴史を物語っています。

1493年、クリストファー・コロンブスによって発見された後、1624年にはイギリス人によって最初の入植地が建設されました。しかし、入植後、先住民のカリブ族は虐殺や追放によって島から姿を消しました。その後、フランスも島に入植し、領有権を巡ってイギリスとの間で争奪戦が繰り広げられました。

1783年のヴェルサイユ条約によって、島はイギリスの植民地となりました。1983年には、ネイビス島と共にセントクリストファー・ネイビスとしてイギリスから独立を果たしました。

政治

セントクリストファー島は、ネイビス島と共にセントクリストファー・ネイビス連邦を構成しています。ただし、ネイビス島には自治政府が置かれているのに対し、セントクリストファー島には独自の政府はなく、連邦政府の直轄下にあります。この特殊な政治体制は、連邦政府とネイビス島の連邦国家という形になっています。

行政区画

島は9つの行政教区に分割されています。

クライストチャーチ・ニコラタウン教区
セントアン・サンディポイント教区
セントジョージ・バセテール教区
セントジョン・カピステール教区
セントメアリー・ケイオン教区
セントポール・カピステール教区
セントピーター・バセテール教区
セントトーマス・ミドルアイランド教区
* トリニティ・パルメットポイント教区

経済

かつてはサトウキビ栽培が主要産業でしたが、近年は観光業が盛んになっています。島の美しい自然や歴史的な建造物が、観光客を惹きつけています。

交通

島には、かつてサトウキビ輸送に使われていた鉄道があり、現在は観光鉄道として利用されています。海岸線に沿って島を一周する道路があり、主要な交通手段となっています。空の玄関口としては、首都バセテールにあるロバート・L・ブラッドショー国際空港があります。ネイビス島へは海路でアクセスできます。

世界遺産

島の北西部には、かつてイギリス軍が建設したブリムストーン・ヒル要塞があります。この要塞は「カリブのジブラルタル」とも呼ばれ、1999年にブリムストーン・ヒル要塞国立公園としてユネスコの世界遺産に登録されました。

セントクリストファー島は、美しい自然と豊かな歴史が調和した、魅力的なカリブ海の島です。

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