ネイビス島

カリブ海の宝石、ネイビス島

ネイビス島は、カリブ海の小アンティル諸島に位置するセントクリストファー・ネイビス連邦に属する島です。セントクリストファー島（セントキッツ島）の南に位置し、自治政府が置かれています。面積は約92.5平方キロメートル、人口は約12,646人（2017年推定）で、首都はチャールズタウンです。地域の標語は「Country Above Self（私利を超越する国）」です。

火山島と温泉

ネイビス島は火山島であり、最高峰はネイビス山（985m）です。海岸は珊瑚礁に囲まれており、美しい景観を作り出しています。18世紀には温泉と鉱泉が発見され、カリブの温泉地として知られるようになりました。バースという小さな村には、1778年に温泉源近くに建てられたバース・ホテル&スプリング・ハウスがあり、カリブで最も歴史あるスパリゾートホテルとして、多くの観光客が訪れます。

ネイビスという名前の由来

島名の「ネイビス」は、スペイン語で雪を意味する「ニエベ」に由来します。クリストファー・コロンブスが島を発見した際、ネイビス山の頂上が雲に覆われている様子を見て、雪が積もっていると勘違いしたことがきっかけで名付けられました。

歴史

1493年、クリストファー・コロンブスによって発見され、1628年にイギリスの植民地となりました。1755年には、アメリカ合衆国憲法の草案者であるアレクサンダー・ハミルトンがこの島で誕生しました。西インド諸島のイギリス植民地による西インド連邦が失敗に終わった後、セントクリストファー島、アンギラ島と共にセントクリストファー＝ネイビス＝アンギラ自治領を形成しましたが、アンギラが脱退。1983年にセントクリストファー・ネイビスとして独立しました。独立後もネイビス島では自治政府が設置され、独自の法律制定や離脱に関する取り決めが行われています。1998年には分離独立を問う住民投票が行われましたが、必要な賛成数に届かず、独立は実現しませんでした。

政治と行政

ネイビス島は、憲法によって自治権が付与されたネイビス政府によって統治されています。立法府はネイビス島議会の一院制で、行政は首相が執り行います。島は5つの行政教区に分かれており、それぞれ守護聖人と地名を組み合わせた名称が付けられています。

セントジョージ・ジンジャーランド教区
セントジェームズ・ウィンドワード教区
セントジョン・フィグツリー教区
セントポール・チャールズタウン教区
* セントトーマス・ローランド教区

経済と交通

主要産業は農業（サトウキビ）、漁業、そして観光業です。特に島の西海岸はリゾート地として開発が進んでいます。島内には一周道路があり、チャールズタウンなど3つの港からはセントクリストファー島へのフェリー便が発着しています。島の北部にはヴァンス・W・エイモリー国際空港があり、空の便も利用できます。

スポーツと著名な出身者

スポーツはサッカーが盛んで、島選抜の代表チームもあります。主な出身者としては、アメリカ合衆国憲法の草案者であるアレクサンダー・ハミルトンや、医者・科学者のジョン・ゴリーがいます。

ネイビス島は、カリブ海の美しい自然と、豊かな歴史、そして温泉という魅力的な要素が融合した島です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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