セントルイス (軽巡洋艦)

USS St. Louis (CL-49)

概要

セントルイス（USS St. Louis、CL-49）は、アメリカ海軍の巡洋艦であり、セントルイス級軽巡洋艦の一番艦である。この艦名はミズーリ州の都市セントルイスに因んでおり、同名の艦としては5隻目となる。

艦歴

起工と進水

セントルイスは1936年12月10日にバージニア州ニューポート・ニューズの造船所にて起工された。ロンドン海軍軍縮条約に基づき起工された同艦は、1938年4月15日にナンシー・リー・モリルによって命名・進水し、1939年5月19日に艦長チャールズ・H・モリソン大佐の指揮の下で就役を果たした。

太平洋戦争前

1940年10月6日、セントルイスはノーフォークを母港とし、中立パトロールを11ヶ月にわたって西インド諸島で行った。1940年9月にレンドリース法によって英海軍との取引に従事し、10月27日にノーフォークに戻った後、11月9日に太平洋に出港。パナマ運河を経由し、12月12日に真珠湾に到着する。この後、艦隊に加わり、ハワイ域での活動を展開した。

太平洋戦争

1941年12月7日、真珠湾攻撃が行われた際、セントルイスは海軍工廠に停泊中であったが、即座に戦闘配置が命じられた。同艦は日本機に対して反撃を開始し、いくつかの攻撃機を撃墜した。真珠湾からの艦艇脱出の際、特殊潜航艇の攻撃を受けながらも回避に成功し、翌日には南雲機動部隊の索敵に出撃するも、目立った成果は上がらなかった。このときの運は、セントルイスに「ラッキー・ルー」とのニックネームをもたらした。

1942年には、サモアへの海兵隊輸送など多くの任務を遂行し、マーシャル諸島への攻撃作戦にも参加。その後も艦隊としての任務に従事し、様々な作戦に従事していく。

ソロモン方面及びその後

1943年にはガダルカナル島防衛戦に参加し、多くの艦砲射撃を行った。その後、ニュージョージア島での戦闘にも関与し、さらなる攻撃任務への参加が続いた。1944年には北部ソロモン諸島及びビスマルク諸島での対潜任務を行い、6月にはサイパン攻略にも加わった。

神風特攻隊との遭遇

1944年11月27日には、神風特攻隊の攻撃を受け、艦尾に直撃弾が命中し火災が発生した。その後も様々な攻撃に晒されるが、セントルイスはその都度持ち堪え、兵員輸送及び支援任務を全うした。

戦後の活動

1945年に終戦を迎えたセントルイスは、復員兵の輸送など多くの役割を果たし、太平洋地域での活動を続けた。最終的にはブラジル海軍に譲渡され、「タマンダーレ」として再就役。しかし、1976年に除籍され、その後解体のために曳航中に沈没する運命を辿った。

結論

セントルイスは、その艦歴を通じて数々の戦闘と任務を遂行し、アメリカ海軍の歴史に名を刻んだ艦である。第二次世界大戦を通じて多くの戦功を挙げたことで、11個の従軍星章を受章した。

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