セントロ (マドリード)
セントロ（Centro）について
セントロは、スペインの首都マドリードの行政区であり、名前はスペイン語で「中心」を意味します。この区は、マドリードの中心部に位置しており、最も古い歴史を持つ地域の一つです。行政区域番号は1区で、地理的には北にチャンベリ、東にはサラマンカやレティーロ、南はアルガンスエラ、西はモンクロア＝アラバカと隣接しています。
区の構成
セントロ区には、6つの地区があります。それぞれの地区には固有のコード番号が与えられており、以下のように分類されています。
- - 11 - パラシオ（Palacio）
- - 12 - エンバハドーレス（Embajadores）
- - 13 - コルテス（Cortes）
- - 14 - フスティシア（Justicia）
- - 15 - ウニベルシダ（Universidad）
- - 16 - ソル（Sol）
2006年の統計によると、区内の人口は149,718人で、うち約28.63%にあたる42,868人が移民です。最も人口の多い地区はエンバハドーレスで、51,000人が暮らしています。また、区内には63,622世帯があり、年間の平均所得は12,393ユーロです。
歴史的背景
セントロはマドリードの中で最も歴史的な背景を持つ地域です。その起源は、アラブ人支配時代の9世紀半ばにまでさかのぼり、当時コルドバのエミール、ムハンマド1世が丘に砦を築いたことから始まります。現在のマドリード王宮がある場所に築かれたこの砦は、北方のキリスト教国を監視し、侵略の起点として機能しました。この砦を中心に小さな村が形成され、マグリト（Magerit）と名付けられました。その後、1085年にキリスト教国に奪還され、1123年に町（ビリャ）に昇格します。1556年、フェリペ2世がマドリードをスペインの首都に選定し、これがその後の都市発展の大きな転機となりました。
ハプスブルク家時代に建てられた建物は今でも多く残っており、”マドリード・デ・ロス・アウストリアス”と呼ばれる歴史的地区を形成しています。啓蒙時代に入ると、マドリードの街は古い市街を超えて拡大し、新たな建造物が建設されました。特に、マドリード王宮やシベーレスの噴水といった公共スペースがこの時期に整備され、パリを模範とした都市計画が進められました。
セントロの名所
セントロでは、観光名所や文化施設が多数存在します。代表的な名所には、以下のものがあります。
また、”マドリード・デ・ロス・アウストリアス”地区にはフェリペ2世時代の歴史的な街並みが残っています。
さらに、名所や文化施設も充実しており、マドリード王宮やアルムデナ大聖堂、ティッセン＝ボルネミッサ美術館、ソフィア王妃芸術センターなどがあります。商業施設も多く、エル・コルテ・イングレス百貨店や様々なブランドの店舗が集結しており、観光客や地元の人々が賑わっています。
まとめ
セントロは、マドリードの中心に位置する歴史的で文化的な意義を持つ行政区です。古き良き時代の建物が残り、現代的な商業施設も充実しているこの区は、訪れる人たちに様々な魅力を提供しています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。