ソマリランドの国章

ソマリランドの国章：歴史と象徴

ソマリランドの国章は、1996年10月14日に国旗と同時にソマリランド国会で承認されました。ソマリランド共和国憲法第7条第2項に規定されていますが、ソマリランドは1991年の独立宣言以来、国際的な承認を得ていません。

現在の国章のデザイン

国章は、以下の要素で構成されています。

天秤: ソマリ人の正義を象徴し、バランスを保っています。
コーヒー色の隼: 天秤の中央に配置され、民主主義を象徴します。
2つの結んだ手: 天秤の下に配され、ソマリランド国民間の平等と自由を象徴します。
オリーブの葉: 周囲を取り囲み、ソマリランド国民間の平和を象徴します。
黄色の背景: ソマリランドの文化と国民を象徴します。
バスマラ: アラビア語で「慈悲深く慈愛あまねき神の御名において」を意味し、イスラム教を象徴します。

2001年制定の憲法では、当初「アラーは偉大なり」の文字も含まれていましたが、後に削除されました。ビスミッラーの色は茶色または赤色が用いられます。

過去の紋章

1903年 - 1950年

イギリスがソマリランドを保護領とした際、白い円盤の中にクーズー（羚羊の一種）を配置した紋章が制定されました。この紋章は、英領ソマリランドの旗にも用いられました。

1950年 - 1960年

より複雑な紋章が採用されました。垂直に分割された盾は、左が緑、右が青で彩色され、上部にはソマリ人の盾と槍がX字に配置されました。緑色の部分には白いミナレット、青色の部分にはダウ船と金の錨が描かれています。盾の上にはクーズーの頭部が配置されました。

1960年、ソマリランドはソマリアに統合され、英領時代の紋章は使用されなくなりました。しかし、1991年に再独立を宣言し、1996年に新たな国章が制定され、現在に至ります。

まとめ

ソマリランドの国章は、その歴史と文化、そして国民の願いを象徴する重要なシンボルです。構成要素の一つ一つに意味が込められており、ソマリランドのアイデンティティを表現しています。

関連項目

ソマリランドの国旗
国章の一覧

もう一度検索