ソーマレズ (駆逐艦・2代)

ソーマレズ (HMS Saumarez, G12)

ソーマレズはイギリス海軍の駆逐艦であり、S級の嚮導艦として設計された。その基準排水量は従来の姉妹艦に比べて20トン大きく、艦名は初代ソーマレズ男爵・ジェームズ・ソーマレズに由来している。イギリス海軍において同名の艦は2代目という位置付けだ。

艦歴

建造と就役

1941年1月9日、ソーマレズはニューカッスル・アポン・タインのホーソン・レスリーで発注され、1941年9月8日に起工、1942年11月20日に進水した。設計や生産の遅れに苦しみながらも、1943年7月に就役を果たした。建造中の1942年3月には、ウォーシップ・ウィークのキャンペーンに参加する機会もあった。

北極海での任務

就役後のソーマレズは、本国艦隊第3駆逐艦戦隊に編入され、1943年のハスキー作戦やガバナー作戦に参加。特に8月には、首相ウィンストン・チャーチルを護衛しつつ、北極海での輸送船団の護衛任務も果たした。1943年10月には、アイルランドから出航し、ソ連海軍に貸与された艦艇と共に援ソ船団を護衛した。11月のRA54A船団の任務では、無事に帰港を果たした。

北岬沖海戦

1943年12月22日、RA55A船団の護衛中に発生した北岬沖海戦では、ソーマレズも参戦し、敵艦「シャルンホルスト」と交戦。主砲を11分間連続発射し、魚雷攻撃も行ったが、敵の砲弾が命中し、損害を被ることに。最終的には「シャルンホルスト」を撃沈し、短期間での復帰を果たした。

ノルマンディー上陸作戦

1944年のノルマンディー上陸作戦では、戦艦や重巡洋艦の護衛を担い、艦砲射撃による火力支援を行った。8月にはガーンジー島近海での交戦にも出動し、軽微な損傷こそあれ、任務を遂行した。

極東での活躍

1945年には極東に派遣され、アレクサンドリアからコロンボ、アンダマン諸島での掃討活動に従事。日本の輸送船団への攻撃も行い、いくつかの敵船を沈めた。

戦後の活動

1945年、その後ソーマレズは改装を受け、地中海での任務に従事。特に不法移民を乗せた船の拿捕なども行い、1946年にはコルフ海峡で機雷によって大きな損害を受け局面が変化。最終的には修理不可能と判断され、1948年に廃艦となった。

栄典

ソーマレズは第二次世界大戦におけるさまざまな戦功により、以下の戦闘名誉章を受けた。

• - ARCTIC 1943-44
• - NORTH CAPE 1943
• - NORMANDY 1944
• - MALAYA 1945
• - BURMA 1945

このようにソーマレズは、艦歴において厳しい戦局を生き抜くことによって評価される艦艇であった。

もう一度検索