ゾイドタクティクス

ゾイドタクティクス：PS2と携帯アプリで繰り広げられるゾイドの世界

2005年8月11日、タカラトミーよりPlayStation 2向けに発売された『ゾイドタクティクス』は、人気玩具シリーズ『ゾイド』を題材としたシミュレーションRPGです。アニメ『ゾイド-ZOIDS-』をベースに、『ゾイドバトルストーリー』の世界観も取り込み、ヘリック共和国とガイロス帝国の戦いを独自のストーリーで展開しています。携帯電話向けアプリ版も配信され、PS2版との連動要素も備えていました。

ゲームシステムと特徴

本作は、トップビューのマップ上でターン制でユニットを操作する、オーソドックスなシミュレーションゲームです。ゾイド同士の戦闘シーンは、3Dモデルを用いた迫力ある演出で表現されています。

共和国と帝国、両陣営に関係するキャラクターが多数登場する一方で、『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』、『ゾイドフューザーズ』、『ゾイドジェネシス』といった、異なる時代や世界観の作品のキャラクターたちは、ゲームクリア後の特典として登場します。これら複数の作品の世界観が交錯する点が、本作の特徴と言えるでしょう。

PS2版と連動する携帯アプリ版では、PS2版には登場しないゾイドやキャラクターも存在し、シナリオモード、ハンティングモード、シティランブルモード、ガレージモード、バトルリーグモードなど、多彩なゲームモードが用意されていました。特にバトルリーグモードでは、全国のプレイヤーとのランキング競争が楽しめました。

PS2版と携帯アプリ版は相互に連携しており、片方のゲームで入手したパスワードをもう片方のゲームに入力することで、隠しゾイドやキャラクター、特殊イベントなどをアンロックすることができました。

ストーリーとキャラクター

メインストーリーは、『ゾイド-ZOIDS-』と『ゾイドバトルストーリー』を融合させたオリジナルストーリーです。序盤はアニメ『ゾイド-ZOIDS-』の主人公、バン・フライハイトの視点から物語が始まります。しかし、MISSION6「プロイツェンの野望」でシナリオが分岐し、「ガーディアンフォース編」と「バトルストーリー編」の2つの展開が用意されています。

「ガーディアンフォース編」はアニメのストーリーラインに沿った展開で、『ゾイド-ZOIDS-』のキャラクターたちが中心となって物語が進んでいきます。「バトルストーリー編」では、『ゾイドバトルストーリー』のエピソードが基軸となり、アニメには登場しないキャラクターたちも活躍します。しかし、両方のストーリーを繋ぎ合わせる過程で、一部の場面やセリフが省略されたり、公式設定との矛盾が見られる部分もあります。

登場キャラクターは、『ゾイド-ZOIDS-』、『ゾイドバトルストーリー』、『ZOIDS VS.シリーズ』、『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』、『ゾイドフューザーズ』、『ゾイドジェネシス』など、複数のシリーズ作品から選りすぐられた面々が勢揃いしています。それぞれのキャラクターには、豪華声優陣によるボイスが付けられています。

廉価版とサービス終了

2007年3月29日には、廉価版である『ゾイドタクティクス トミコレベスト』が発売されました。また、携帯アプリ版はiモード版「ゾイドタクティクス i」とYahoo!ケータイ版「ゾイドタクティクス S!」が配信されていましたが、現在はどちらもサービスを終了しています。

まとめ

『ゾイドタクティクス』は、複数の『ゾイド』シリーズ作品の世界観を融合させた、奥深いストーリーと、多彩なゲームシステム、そしてシリーズファンを満足させるキャラクターボイスが魅力的なシミュレーションRPGです。PS2版と携帯アプリ版の連動性も高く、当時多くのプレイヤーを魅了した作品と言えるでしょう。

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