ゾネンブルーメ作戦

ゾネンブルーメ作戦（Operation Sonnenblume）

1941年3月24日、ドイツ国防軍によるゾネンブルーメ作戦が開始されました。この作戦の名称はドイツ語で「ひまわり」を意味し、イギリス軍に対するドイツ軍の反攻を象徴するものとして位置づけられています。

背景

1940年9月、イタリア軍はイタリア領リビアからエジプトへ侵攻しましたが、イギリス軍の反撃によって、多くの兵士と装備を失いました。この結果、逆にイギリス軍がリビアへ侵攻する状況が生まれてしまいます。ヒトラーは、このリビアの喪失がイタリアの戦局に悪影響を及ぼし、最終的には伊国軍の戦線離脱を引き起こす可能性があると懸念しました。そのため、彼はドイツ軍を派遣する必要があると判断したのです。

1941年2月12日、イタリア軍を支援するためにドイツ軍（ドイツアフリカ軍団）を指揮するエルヴィン・ロンメルがリビアに到着しました。当初の任務はリビアの防衛でしたが、ロンメルは偵察を行った結果、イギリス軍の戦力が著しく低下していること、また補給状況が厳しいことを確認しました。この情報をもとに、彼は命令を無視して攻撃を決意します。

作戦の進行

当時、ドイツアフリカ軍団の主力は第15装甲師団と第5軽師団の2つだけであり、同盟国を守るためとはいえ、ドイツ軍の投入できる戦力は限られていました。3月11日、第5軽師団の戦車部隊はトリポリに上陸し、全軍の到着は5月を予定していましたが、ロンメルは増援を待たずに、持てる部隊を駆使して3月24日にエル・アゲイラへの攻撃を開始しました。

ロンメルは、手持ちの兵力を砂煙を利用して大兵力に見せかけ、イギリス軍を混乱させることに成功しました。イギリス軍はドイツ軍の到着が5月と予測していたため、この奇襲には驚きを隠せず、後退を余儀なくされました。その結果、イギリス軍はメルサ・ブレガまで撤退し、一時的にエル・アゲイラに留まりますが、ロンメルが賢明な判断で攻撃を再開したことで、31日にメルサ・ブレガを攻略し、4月2日にはアジェダビアを陥落させました。

侵攻の拡大

その後、ロンメルは部隊を三方向に分けてキレナイカへ向け進撃を続けました。4日にはベンガジ、6日にはムスス、7日にはデルナ、8日にはメキリを占領し、10日にはトブルクにまで到達しました。この進撃の過程で、イギリス軍のリチャード・オコーナー将軍を捕虜にするという成果も挙げました。

結論

ゾネンブルーメ作戦は、ドイツ軍がイギリス軍を撃退し、北アフリカ戦線において優位に立つための重要な戦闘の一つとなりました。この作戦によって、リビアの防衛が強化され、イタリアの戦局が持ち直されるきっかけとなりました。

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