タイテエム

タイテエム — 日本競馬の貴公子

タイテエム（欧字名: Tai Tehm）は、1969年4月14日に生まれ、1994年10月23日に亡くなった日本の名馬であり、後に種牡馬としても活躍しました。特に1973年に勝利した天皇賞（春）は彼のキャリアのハイライトとされています。彼の生涯成績は16戦8勝で、良血を持つグレーレン（馬体）から「貴公子」と称されました。

魅力的な血統と特徴

タイテエムはイギリスから持ち込まれた馬であり、その華やかな馬体と四白流星という独特の特徴を持っています。この容姿が為に、購入を考える調教師たちが躊躇する中で彼を引き取ったのは橋田俊三調教師でした。彼の流星は通常の流星よりも幅広く、顔面に豊かな白い部分があり、際立った存在感を放っていました。

競走成績

彼のデビュー戦は1971年10月17日、場面に立った騎手は楠孝志。初戦は1番人気に押されましたが、結果は8着と惨敗。しかしその後、腰のケガから回復し、人気騎手須貝四郎が主戦騎手としてサポートするようになります。1972年、再びレースに挑戦し、しっかりとした腰でサワラビ賞・ヤマブキ賞を連勝。これがきっかけで、彼は春のクラシック出走を果たすことになります。

その後、スプリングステークスで前年の最優秀3歳牡馬ヒデハヤテを破り、皐月賞ではロングエースとの一騎打ちが期待されましたが、土地の「ランドプリンス」が勝利を収めました。続く東京優駿（日本ダービー）では、再び3着という結果に終わります。しかし、秋の神戸新聞杯や京都新聞杯では見事な勝利を収めるなど、ポテンシャルの高さを見せつけました。

天皇賞（春）での栄光

1973年、タイテエムの名がさらに広がる瞬間が訪れます。彼は京都競馬場での金杯に出走し、オッズ1番人気にも関わらず4着に終わってしまうものの、次のマイラーズカップでは輝かしい勝利を収めます。天皇賞（春）では、激しい競争の中から見事な走りで優勝し、「無冠の貴公子に春が訪れます」という歴史的な実況と共にその栄光が記録されました。

引退後の生涯

タイテエムは1986年から種牡馬として活動を開始します。彼の産駒には多くの名馬が生まれ、一定の成果を収めるも、GI級の勝利はなりませんでした。しかし、1992年に種牡馬を引退後には北海道新冠にて穏やかな隠居生活を送りました。老化が進み、1994年に老衰により25歳で死去しました、その後、母の父として有名な馬マイネルレコルトがGI・朝日杯フューチュリティステークスを制するなど、今もなおその血は受け継がれています。タイテエムはただの名馬ではなく、競馬界においても特別な存在であったと言えるでしょう。彼の足跡は今もなお多くの人々に語り継がれています。

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