タオルミーナ

タオルミーナの概要

タオルミーナ（イタリア語: Taormina）は、シチリア州メッシーナ県に位置する基礎自治体で、人口は約11,000人です。古代には「タウロメニオン」と呼ばれ、古代ギリシャやローマの影響を受けた町として知られています。美しい地中海の景色と豊かな歴史を背景に、タオルミーナは観光地として多くの訪問者を惹きつけています。映画『グラン・ブルー』の舞台としても有名です。

地理と気候

タオルミーナはタウロ山の中腹にあり、周囲には亜熱帯性の植物が広がる温暖な気候が特徴です。古くからの交通路があったこの街は、カターニアとメッシーナを結ぶ重要な位置を占めており、海岸道路ができる以前は町を通ることが必要でした。

隣接するコムーネには、カラタビアーノ、カステルモーラ、カスティリオーネ・ディ・シチーリア、ガッジ、ジャルディーニ＝ナクソス、レトイアンニなどがあります。また、タオルミーナにはChianchitta、Mazzarò、Mazzeo、Trappitello、Villagoniaといった分離集落（フラツィオーネ）があります。

歴史

タオルミーナの歴史は深く、紀元前392年にはシケル人の集落が設立され、その後シラクサの傭兵によって占領されました。アテナイやカルタゴによる占領もありました。ローマ帝国においては、アウグストゥスが町を植民地化し、海を海賊から守ったと言われています。史跡であるナウマキエは、シチリア反乱の鎮圧に関連する彫刻が遺されています。中世にはイスラム勢力からの抵抗を求めて、東ローマ帝国の拠点となりました。

現代においてもタオルミーナは注目されています。2017年には主要先進国首脳会議が開催され、多くの国際的な視線を集めました。

産業と地域特産

タオルミーナでは、特にマーマレードが生産され、また周辺地域では硫黄の産出もあります。この地域の農業や特産物も、観光業とともに経済を支えています。

観光名所

タオルミーナにはいくつかの重要な観光名所があります。特に注目されるのは、崖の上に立つ古代ギリシャ劇場（Teatro greco）です。この劇場の建設に関する詳細は分かっていませんが、ローマ時代に改修された痕跡が見られます。劇場からはエトナ山を望むことができ、観光客にとっては絶好のスポットです。

また、タオルミーナの中心には多くの賑わいがある4月9日広場があり、地中海の絶景を楽しむことができます。1983年から毎年夏に開催される芸術祭も、観光客にとって見逃せないイベントです。

他にも、歴史的なドゥオーモやコルヴァーヤ宮殿、サント・ステファーノの公爵宮殿など、様々な見所があります。これらのスポットは、タオルミーナの豊かな歴史や文化を感じることができる場所です。美しい風景と文化遺産が融合したこの街は、多くの人々にとって魅力的な観光地として愛されています。

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