タンクフォース

タンクフォース

『タンクフォース』は、1991年にナムコ（現:バンダイナムコエンターテインメント）からリリースされたアーケードゲームです。固定画面シューティングというシンプルなゲーム性の中に、戦略性と爽快感が凝縮された作品として、多くのプレイヤーを魅了しました。

ゲーム内容

本作は、ナムコのアーケードゲーム『タンクバタリアン』（1980年）と、ファミリーコンピュータ用ソフト『バトルシティー』（1985年）のアレンジ作品という位置づけです。『タンクバタリアン』に、地形や敵タンクの種類を追加し、2人同時プレイを可能にした『バトルシティー』を、さらに発展させた内容となっています。

プレイヤーは、1Pが赤色、2Pが青色のタンクを操作し、4方向レバーと1つのボタンを使って自機を操作します。各ステージに配置された敵兵器を全滅させればステージクリアとなります。一部のゲームセンターでは、3P（黄色）、4P（緑色）のタンクを操作する4人同時プレイ仕様の筐体も存在しましたが、主流は2人プレイ仕様でした。

長らく家庭用ゲーム機への移植は行われていませんでしたが、2009年11月10日よりWiiのバーチャルコンソールアーケードで配信が開始され、2017年7月28日にはNintendo Switch用ダウンロードソフト『NAMCO MUSEUM』にも収録されました。

『バトルシティー』からの進化点

『タンクフォース』は、『バトルシティー』から以下の点が進化しています。

全36面構成: 『バトルシティー』は全35面のループゲームでしたが、本作は全36面をクリアすることでエンディングを迎えます。
地形と敵キャラクターの追加: 地形や敵キャラクターの種類が大幅に増加し、ゲーム展開に多様性が生まれました。4面ごとに登場する大型のボスキャラクターも、ゲームを盛り上げる要素となっています。
特殊ショットの追加: 時間制限付きの特殊ショットが4種類追加され、戦略性が向上しました。
弾の色分け: 自機と敵の通常弾の色が区別されるようになり、視認性が向上しました。
パワーアップ: 自機ショットのパワーアップ2段階目で2連射が可能になりました（『バトルシティー』では3段階目）。
司令部の仕様変更: 司令部が破壊されるとゲームオーバーになる点は従来通りですが、自機の弾が司令部の外壁や本体に当たってもダメージを受けなくなりました。
味方弾との接触: 自機が味方の弾に当たっても、少し弾き飛ばされるだけで済むようになりました。
ハイスコア: ハイスコアの設定が無くなりました。
海外版: 海外版では4人同時プレイが可能です。

登場キャラクター

マイタンク: プレイヤーが操作する自機。アイテムパネル「砲弾」を取得するとパワーアップします。
1段階目: 画面上に1発の弾を発射可能。
2段階目: 弾が2連射になる。
3段階目: 2連射＋発射速度アップ。
4段階目: 3段階目に加え、弾の威力が上がり、防弾壁を破壊可能。
敵兵器: 様々な種類の敵タンクが登場します。中には、撃破するとアイテムパネルを出現させるものもいます。
ノーマルタンク: 最も基本的な敵。
スピードタンク: 移動速度が速い。
ハードタンク: 耐久力が高い。
ビッグタンク: 火炎弾を発射する。
ラピッドタンク: 4発の弾を一度に発射する。
トマホークタンク: 3連ミサイルを発射する。
バギー: ダイナマイトを設置する。
列車砲: 下方に弾を発射する。
AK TANK: 中ボス。高速弾を発射する。
ボス大砲: 最終面に登場。3連ミサイルを連射する。
爆撃機: 永久パターン防止キャラクター。

アイテムパネル

敵兵器を倒すと出現することがあるアイテムパネルには、様々な効果があります。

即効性アイテム:
パワーアップ: マイタンクのパワーアップ。
爆撃機: 敵タンクを一掃。
タンク: マイタンクが1機増える。
ボーナス: 得点加算。
時間制限アイテム:
特殊タンク: 一定時間、特殊な能力を持つタンクに変身。
ツインショット: 2発同時発射。
ハイパーショット: 威力と速度が向上した弾を発射。
4方向ショット: 上下左右に同時発射。
パラボラレーザー: 障害物を貫通するレーザーを発射。
スモール: 自機が小さくなり、移動速度がアップ。
防弾壁: 司令部の外壁を防弾壁に変化させる。
時計: 敵タンクの動きを停止させる。
盾: マイタンクを無敵状態にする。

地形

平地: タンクや弾が通行可能。
森林: タンクや弾が通行可能だが、視界が悪くなる。
レンガ: 弾が当たると削れる壁。
防弾壁: パワーアップした自機の弾でのみ破壊可能。
川: タンクは通行不可、弾は通過可能。
岩壁: ボス面に配置された耐久力の高い壁。
ガスタンク: 爆発で周囲の敵を巻き込む。
司令部: 防御すべき重要な拠点。

その他

本作はシステムI基板で開発された最後のゲームとなりました。
TBS系番組『関口宏の東京フレンドパーク ドラマ大集合SP!!』のアトラクション「ハイパーホッケー」の効果音に使用されています。
ROUND17のステージはパックマンをモチーフにしています。

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