タンジュン・ピアイ

タンジュン・ピアイは、マレーシア・ジョホール州のポンティアン郡スルカッ行政村に位置する、マレー半島の最南端に突き出た岬です。ここは、ユーラシア大陸の最南端にあたる場所としても知られています。

地理と交通の要衝

ジョホールバルの南西部に位置し、プライ川の河口西側に位置しています。マラッカ海峡、ジョホール海峡、シンガポール海峡が交わる地点であり、世界有数の海上交通の要所です。岬からは、絶え間なく行き交う多くの船舶を眺めることができます。

自然豊かな国立公園

タンジュン・ピアイ周辺一帯は、タンジュン・ピアイ・ジョホール国立公園に指定されており、自然保護区として重要な役割を担っています。公園内には、最南端を示すモニュメントや、マングローブ林を観察できる遊歩道が整備されており、多くの観光客が訪れます。

この地域の特徴として、広大なマングローブ林と干潟が挙げられます。これらの自然環境には、多種多様な生物が生息しており、ミナミブタオザル、カニクイザル、マングローブヤイロチョウ、マングローブヒメアオヒタキ、マングローブモズヒタキ、コハゲコウといった鳥類をはじめ、センザンコウ（マレーセンザンコウ）、ヤマアラシ（マレーヤマアラシ）、ビロードカワウソ、ヒゲイノシシなどの哺乳類も確認されています。その豊かな生態系から、2003年にはラムサール条約登録地にも指定されました。

主要な施設

公園内には、以下のような施設があります。

公園事務所: 「アジア大陸最南端の地到達認定書」を有料で発行しています。認定書には、発行番号、氏名、到達年月日が記載されます。
アジア大陸最南端のモニュメント: 公園入口と、最南端の突端の2か所に設置されています。訪れた記念に写真撮影をする人が多くいます。
タンジュン・ピアイ・リゾート: 水上ロッジタイプの宿泊施設やレストランが併設されています。自然の中でリラックスした時間を過ごせます。

アクセス

タンジュン・ピアイへは、ジョホール州道J111号線から国道95号線を経由して、ククッ（Kukup）まで約12kmの道のりです。ククッからは、さらに車やタクシーを利用してアクセス可能です。

関連情報

タンジュン・ピアイは、ユーラシア大陸の最南端ですが、他の最端地点としては、以下のような場所があります。

チェリュスキン岬: ロシアに位置するユーラシア大陸最北端。
デジニョフ岬: ロシアに位置するユーラシア大陸最東端。
ロカ岬: ポルトガルに位置するユーラシア大陸最西端。

これらの岬と合わせて、地球上の東西南北の端に位置する場所を訪れる旅も魅力的かもしれません。

タンジュン・ピアイは、その地理的な重要性と豊かな自然環境から、多くの人々にとって訪れる価値のある場所です。自然に触れ、歴史を感じながら、地球の端を感じてみてください。

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