ダイヤルイン

ダイヤルインとは

ダイヤルイン（ダイヤルインサービス）は、加入者回線に複数の電話番号を追加し、電気通信事業者の電話交換機から着信先の加入者回線に着信番号情報を送出する電話の付加サービスです。このサービスを利用することで、特定の内線電話に直接着信させることが可能になります。

ダイヤルインの主な用途

代表電話の効率化: 複数の電話番号を内線に割り当てることで、代表番号にかかってきた電話をオペレーターが取り次ぐ手間を省き、直接担当者に着信させることができます。
FAX専用番号の設定: 音声通話とFAXを異なる番号に設定することで、FAXを直接FAX機器で受信することができます。
部署別着信: 各部署に個別の番号を割り当てることで、電話を直接担当部署に着信させることができます。

着信番号の通知

一般的に、発信者がダイヤルした番号がそのまま通知されます。フリーダイヤルやナビダイヤルに発信した場合、着信先電話番号がダイヤルイン番号として通知されます。ISDNやIP電話では、サービス番号通知契約によりフリーダイヤル番号などが追加で通知されることがあります。

発信時の番号通知

発信時には、発信に使用した回線の加入者番号（回線番号）または代表番号が通知されるのが一般的です。特定番号通知機能を契約している場合、フリーダイヤルやナビダイヤル番号と、加入者番号や代表番号を切り替えて通知できます。ISDN回線では、内線のダイヤルイン番号や契約している任意のダイヤルイン番号を、通信機器の設定により通知可能です。ただし、構内交換機やビジネスフォン固有の設定条件があるため、メーカーや電話工事業者に確認が必要です。

ISDN回線でのダイヤルイン

ISDN回線では、Dチャネルを利用してダイヤルインを実現します。「INSネット1500」では、多数の外線を束ねて特定の内線に直接着信させることが可能です。サブアドレスやサービスクラスの同時利用もできます。複数のインターフェースグループやアナログ回線を代表番号で束ねて使用することも可能です。

ISDNでの番号追加

P-P接続の場合、1000番号まで追加できます。
「INSネット64」のP-MP接続の場合、100番号まで追加できます。
グローバル着信ありの場合は、1番号分の料金が安くなります。

サービス開始時期

ISDN回線でのダイヤルインは1988年4月からサービスが提供されています。
モデムダイヤルインは1997年11月からサービスが提供されています。
PBダイヤルインは1985年11月からサービスが提供されています。

その他のダイヤルイン

モデムダイヤルイン

アナログ電話回線でモデム信号を利用して着信宛先電話番号を通知するサービスです。ナンバーディスプレイやネームディスプレイと併用可能です。

PBダイヤルイン

アナログ電話回線でDTMF（プッシュ信号）を利用して着信宛先電話番号を通知するサービスです。モデムダイヤルインとの併用はできません。

IP電話でのダイヤルイン

企業向けのIPセントレックスや、一部の個人向けIP電話で利用できます。VoIPアダプタの設定により、アナログポートにモデムダイヤルイン機能を持たせることも可能です。ただし、同一事業者であっても、固定電話回線の番号とIP電話番号を混在させて利用することはできません。

併用可能なサービスと不可能なサービス

ISDN ダイヤルイン

併用可能: 迷惑電話おことわり、INSマジックボックス
併用不可能: i・ナンバー、でんわ会議（ホスト側）

モデムダイヤルイン

併用不可能: 迷惑電話おことわり、ボイスワープ、トリオホン、マジックボックス、でんわ会議（ホスト側）

PBダイヤルイン

併用不可能: ナンバーディスプレイ、ネームディスプレイ、キャッチホン、迷惑電話おことわり、ボイスワープ、トリオホン、マジックボックス、でんわ会議（ホスト側）

アナログ回線でのダイヤルイン

アナログ回線で代表扱いと組み合わせる場合、束ねる回線数と追加する番号の合計数のダイヤルインサービス契約が必要です。

関連事項

i・ナンバー: 「INSネット64」専用の複数番号サービス
ダイヤルアップ接続: サーバへの電話網からのダイヤルイン接続
ホットライン: 病院の救命救急センターにおける専用番号

参考資料

ダイヤルイン - NTT東日本
ダイヤルインサービス - NTT西日本
* ダイヤルインサービス - ソフトバンク

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